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【漫画】小中高いじめられ続け、自分の顔も見られなかった女性が今伝えたいこと 「ジーンときました」

子どもの頃のいじめ経験を描いた漫画が話題に。小学生の頃から、何となくいじめられがちだった女性。中学、高校でもいじめを受け続け…。

子どもの頃のいじめ経験を描いた漫画のカット=水谷路(みずたに・みち)(mz_tn_mch)さん提供
子どもの頃のいじめ経験を描いた漫画のカット=水谷路(みずたに・みち)(mz_tn_mch)さん提供

 子どもの頃のいじめ経験を描いた漫画がSNS上で話題となっています。小学生の頃から、何となくいじめられがちだった女性。中学、高校でもいじめを受け続け、人とすれ違っただけで汗をかくなどいじめの影響は大きかったものの、大学生になると…という内容で「やる気が出ました」「ジーンときました」「逃げることも大事!」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

現在、いじめられて悩んでいる方へ…

 この漫画を描いたのは、漫画家の水谷路(ペンネーム)さん(24)です。インスタグラムでは実録漫画などを発表しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

水谷さん「小学1年生の頃からです。親が漫画好きだったことと、2歳くらいの頃にプレゼントしてもらった、何度も描いて消せるお絵描きボードに自分でストーリーをつけて、紙芝居のようにして1人で遊んでいたことがきっかけで、漫画を描くようになりました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

水谷さん「普段から、過去に起きた自分の出来事を漫画にしているのですが、この漫画は私と同じ元いじめられっ子や現在いじめられている人へ、そのつらい気持ち分かるよ!と言いたくて描きました。私の経験を読んで『自分だけじゃなかったんだ』とホッとしてもらえたらうれしいです」

Q.当時、いじめについて相談できる相手はいなかったのですか。

水谷さん「高校のスクールカウンセラーの先生のところに通いまくっていました。クラス替えで友達と離れ離れになってしまったのと思春期ということもあって、何となく親には相談しにくかったんです。

当時はすごく卑屈だったので、『親も友達も私の悩みを聞く義務なんかない、申し訳ない』『でも、スクールカウンセラーは生徒の悩みを聞いてお給料をもらっているんだから、私には相談する権利がある』という変な思考回路で、スクールカウンセラーの先生にだけは素直に相談できました」

Q.つらいとき、支えになったものはあったのでしょうか。

水谷さん「漫画が支えてくれました。ちょうど、いじめられていた時期と生まれて初めて雑誌社の漫画賞を頂いた時期が重なったんです。学校では独りぼっちでいじめられていても、学校以外のところでは編集者にネームを見てもらったり、編集部に遊びに行かせていただいたり…自分には、学校以外の居場所があるんだと思えたことは大きかったです」

Q.転校して環境を変えたことは、よかったですか。

水谷さん「よかったです。ただ、しばらくは、前の学校で言われたことやされたことを引きずっていました。本格的に立ち直れたのは大学生になってからです。もし環境を変えずに前の学校に居続けていたら、嫌なことを言われ続けてもっと病んでいたと思います。

転校先が通信制高校だったので友達との付き合いに気を使う必要もなく、自分としっかり向き合う時間を取れました。いろいろなケースがあるので、一概に転校した方がいいとは言えませんが、私にとっては環境を変えたことが最善だったと思います」

Q.大学になって変化した理由は。

水谷さん「前の学校は中高一貫だったのである意味、閉鎖的な空気がありました。大学はいろいろな人が集まってくるので、私のことを受け入れてくれる子もたくさんいてありがたかったです。大学の授業では実験がたくさんあって、グループを組むので自然と仲良くなれたし、課題がすごく多かったので、みんなで教え合って協力しないと卒業できませんでした。そういう校風の大学に入れたのも、また幸運だったと思います」

Q.現在、いじめに悩んでいる人、また、自分の子どもがいじめられている親御さんにアドバイスをお願いします。

水谷さん「私が昔からやっていることなのですが、紙に自分の今の気持ちをバーッと書き出してみるんです。『なんで、いじめられているんだろう』とか『こんな自分が嫌いだ』とか思いつくままに何でも構いません。これ以上書くのは飽きたなというくらい、空っぽになるまで書いてみてください。そうすると、自分の脳内がどんどん可視化されて面白いんです。『あ~自分はこういうことを考えているんだな』と冷静になれます。

その紙を見ながら、自分はどうしたいのか、どうなりたいのかを改めて書いてみてください。自分が自分のカウンセラーになってあげる感じです。そうすると、私は何となく答えが出てきます。もし、行き詰まっている方がいたらお試しください。

親御さんは、子どもがSOSを出してくるまでは干渉しなくていいんじゃないでしょうか。明らかにいじめられている感じなのに相談してこない場合は、子どもにも考えがあって言ってこないのだと思います。もう見過ごせないと思うのであれば、声をかけてもいいかもしれませんが、そこで拒絶されたら、まだタイミングじゃないのかもしれません。

打ち明けてくれた場合はとにかく何も否定せず、自分は一切しゃべらず、子どもがしゃべるのに飽きるまで話を聞いてあげるのがいいんじゃないでしょうか。まずはいたわったり、肯定したりしてあげるのが大事かなと思います」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

水谷さん「『私もいじめられっ子で今、通信制高校に通っています』という私と全く同じ境遇の方から『やる気が出ました』といううれしいお言葉を頂いたり、大学の友達からは『私は水谷さんのこと好きだよ!』と改めて言ってもらえたり、『立ち直れてよかったですね』という温かいお声かけをしてくださったり、いろんなコメントを頂きました。

『逃げることは悪いことじゃないですもんね』と言ってくださる方もいて、言いたいことが伝わってうれしいなと思っております」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

水谷さん「これからも、自分の出来事をたくさん描いていきたいです。旅行に行ったときは必ず、フルカラーの漫画にしてアップしているので、コロナウイルスが落ち着いたら、また旅行記の漫画も描きたいです。あとは、自分の本業である漫画をたくさん頑張りたいです! いい報告ができるように日々、努力してまいります」

(オトナンサー編集部)

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水谷路(みずたに・みち)

漫画家

2012年、「第2回コミックゼノン漫画大賞」準入選(「鈴木路之」名義)。2018年、「第10回メテオ・ポラリス彗星賞」奨励賞。

【漫画依頼】
ブログ(http://blog.livedoor.jp/mz_tn_mch/archives/6124889.html
クラウドワークス(https://crowdworks.jp/public/employees/3393364

コメント

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4件のコメント

  1. 逃げた先にいじめてた連中のうちの1人が転校してきて
    そいつは自分のことを全く覚えておらず「(いじめなんて)大したことない」と言い放ち
    その後悪魔化して地獄の日々をおくっている子の漫画があってだな

  2. これは 本当に分かります!

    苛められることによって 自己肯定が低くなるし 自分がダメな人間だと思い 本音が言えなかったりする

    人の生き方や能力は 十人十色な筈なのに

    アスペルガーだと余計にそのベクトルが動いたのかも

    今はレッテル貼りが多いですが 自分の理解者が出来たりしたら 漫画の作者さんみたいに 心の病がなおるかもですね!

    昔のいじめで植え付けられた価値観は 今でも完璧には消えないままですが

  3. 女の人は切り替えが速いから何かのきっかけで変われる人が多いよね
    その点男は不器用なんだと思う
    自分も含めて友達も彼女もいないやつってだいたい元いじめられっ子なんだよな

  4. 今 いじめられてるひとへ
    私も 昔いじめられいました。親には、心配かけたく無くて言えず。学校では、なんでいじめをするのか、と問題になった時、みんなの前に立たされ、みんなからお前のここが悪いから、いじめるんだ、お前が直せばいじめはなくなる。というつるし上げられ、先生にも、「あなたが直せば、いじめはなくなる」といわれ。少しいた、話ができる友達だと思っていた子には、「かわいそうだから、話してあげてた。もう、はなしかけないで。」と言われ、先生も、周りの人たちが信用できず。死ぬか、ここからいなくなることだけを考えてた。中学の時、夏休み中、学校以外の、中高生の集まりに参加した。そこで、いじめる人ばかりじゃない、やさしい人もいるんだ。ということに気が付いた。そこから私は、変わったと思う。信じていい人もいるということに、気が付いた。一人きりで、寂しそうにしている子には、声をかけるようになった。相変わらず、学校では、必要なこと以外は、話さず。じっとしていたけれど・・・。
    社会人になっても、人との距離の取り方が、わからず、困ることもあるけれど・・・。
    今いじめられ、つらい、死にたい、と思った時、そこだけが、世界じゃないよ。優しい人が、どこかにいるよ、と教えてあげたい。
    大人になって、自分の子供に、どんな理由があったって、いじめで解決しちゃいけないよと、教える人になってください。そういう人が増えれば、いつか、いじめはなくなると信じたいです。
    先生も、いじめの理由を探すのではなく、しちゃいけない。それを子供に伝えてください。