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「99.9」「ごくせん」再放送! 今、松本潤のドラマが選ばれる必然性

「99.9」「ごくせん」の再放送が決まり、ネット上では「花より男子」待望論も。なぜ今、松本潤さんのドラマが求められているのでしょうか。

「ごくせん2002特別編」(C)日本テレビ
「ごくせん2002特別編」(C)日本テレビ

 5月31日に「99.9 -刑事専門弁護士- 特別編第1夜」(TBS系)、6月3日、10日に「ごくせん2002特別編」(日本テレビ系)と、松本潤さんがメインキャストで出演するドラマの再放送が立て続けに発表されました。

 しかも、「99.9」は日曜午後9時枠の日曜劇場、「ごくせん」は水曜午後10時枠の水曜ドラマという、TBSと日本テレビの看板ドラマ枠。どちらも苦肉の策の再放送ではなく、視聴率獲得の期待をかけられている様子がうかがえます。

 さらに、ネット上で再放送の待望論が最も盛り上がっているのは「花より男子」(TBS系)。なぜ、コロナ禍の今、松本潤さんのドラマが待望されているのでしょうか。

各ジャンルの王道で爽快感も格別

 なぜ今、松本さんのドラマが待望されているのか。真っ先に挙げられるのが、各ジャンルの「王道」と言われる作品が多いから。

「99.9」は一話完結の事件系リーガルドラマ、「ごくせん」は熱血教師と不良学生の学園ドラマ、「花より男子」は笑えてキュンキュンさせるラブコメ、さらに過去作を見ても、「きみはペット」(TBS系)、「バンビーノ」(日本テレビ系)、「金田一少年の事件簿」(同)など。

 ストーリーの終盤にスカッとする爽快さがあり、ほどよい感動も含めて幅広い世代の男女が満足感を得られる点も、各ジャンルの王道であることを物語っています。

 それら王道の作品を際立たせているのが、松本さんの真っすぐさと熱さ。ファンもそれ以外も、嵐が国民的アイドルになった理由に「仲のよさや穏やかなムード」を挙げる人が多く、松本さん自身もグループ活動のときは同様の印象を感じさせます。

 しかし、ドラマ出演になると、その印象は一変。共演者たちの中でも際立つ目力と豊かな感情表現で視聴者の注目を集め、強烈なエネルギーを発しながら物語をけん引していきます。メインキャストのエネルギーが強烈な作品はセリフのメッセージ性も強いため、放送後も忘れられにくく、松本さんが演じた「99.9」の深山大翔、「ごくせん」の沢田慎、「花より男子」の道明寺司は、その典型例と言えるでしょう。

 また、真っすぐさと熱さからのギャップも、松本さんが演じる役を魅力的なキャラクターに見せるポイントの一つ。実際、深山大翔はダジャレを連発するほか料理好き、沢田慎は学業優秀で妹思い、道明寺司は鈍くさく言い間違いが多いなどの愛すべきキャラクター設定があり、松本さんは難なく演じ分けていました。

ジャニーズの中でも別格のポジション

 視点を各局のテレビマンに移すと、「困ったときはジャニーズに頼りたい」という思いもあり、コロナ禍で新作の撮影ができない苦境の今はなおさらでしょう。さらに、ジャニーズ事務所の所属タレントは多くても、松本さんほどファンの多さとメッセージ性の強さを持ち合わせている人はほとんどいません。

 ドラマ業界におけるジャニーズ事務所の所属タレントでは、山下智久さん、二宮和也さんと並んで木村拓哉さんに続く存在であり、だからこそ、TBSが「日曜劇場」、日本テレビが「水曜ドラマ」という看板枠で再放送に踏み切れるのです。

 意外だったのは、それほど各局のテレビマンや視聴者に認められる存在の松本さんが、2018年冬に放送された「99.9 -刑事専門弁護士- SEASON II」(TBS系)以来2年超もの間、連ドラに出演していないこと。だからこそ、各局のテレビマンにとっても、ファンにとっても、松本さんが出演するドラマの再放送を求めたくなるのでしょう。

 新型コロナウイルスの影響で新国立競技場でのライブが延期されるなど、「今年12月31日まで」とされていた嵐の活動期間が延長される可能性こそあるものの、「嵐の松本潤」としてのドラマが見られる機会は貴重。それだけに、「99.9」「ごくせん」ともに話題性と視聴率の両方を獲得できるのではないでしょうか。

(コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志)

木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間20本強のコラムを提供するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、新番組と連ドラはすべて視聴するなど1日のテレビ視聴は20時間超(同時含む)。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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