ステイホーム時代に考える、「夫婦げんか」の上手な終わらせ方
夫婦に付きものの「夫婦げんか」。平時なら外で発散することもできましたが、このステイホームのご時世。どう終わらせるのがよいでしょうか。
外出自粛が続く今、夫婦関係に変化が見え始めています。
「毎日顔を突き合わせているので、相手の嫌な部分が見え始めた」という夫婦にスポットライトが当たりがちですが、いえいえ、「夫と一緒にいる時間が増えてとってもうれしい」という妻たちの意見もしっかり届いています。
新型コロナウイルス問題で不安な時期、関東地方では地震も幾度となく起きています。ただでさえ不安な毎日に、「地震が来ても夫がそばにいるから安心」と頼りにする妻たちもいます。地震対策を夫とやり直した、避難バッグを夫と一緒に作った、DIYで家具を作った…など「一緒にいるからできること」を見つけ、夫婦関係を構築している話も聞きます。
気持ちが縮こまって暗くなりがちな今こそ“夫婦力”が試されるときだと感じています。そして、夫婦げんかの形も“ビフォーコロナ”とは違ってくるでしょう。
平常時にルールを作っておく
どんな家庭でも夫婦げんかは起こるものですが、「けんかをしてはいけない」ということはありません。意見を主張して自分を分かってもらう、ストレスをぶつけ合う、ガス抜きをするなど、けんかのメリットはあります。
ただ、ステイホーム状態で長引くギスギス感は精神衛生上、よくありません。今までは、相手にブチ切れたとき、友達と飲みに行ったり、カフェで気持ちを落ち着けたり、プチ家出で発散させたりするなど、出掛けることで紛らわす方法がありました。
しかし、今はそうはいきません。腹が立つ相手と一つ屋根の下、逃げ場がない。では、どう振る舞うのか。「けんかは上手に終わらせればいい」という発想に切り替えましょう。
基本は「平常時に夫婦げんかのルールを作っておく」です。
重要なのは、けんかをしていない状態で話すこと。夫と妻のキャラクターによって、各家庭独自の“けんかルール”にしなければなりません。家事分担のルールを作るのと並行して、けんか編も作成しましょう。
「恋人・夫婦仲相談所」がアドバイスをしてうまくいった、一般的なルールを挙げます。
【けんかが始まってから48時間後に“終了ゴング”を2人で鳴らす】
昨今のコロナ難に例えるなら「出口戦略」です。どれだけ罵倒し合っても、2日後には、いったん停止するという規則があれば、心置きなく自分の意見をぶつけることができます。
我慢して、はらわたが煮えくり返るより、怒鳴ってスッキリする方が健康的です。怒鳴り合っても、けんかが終わる出口が見えていれば安心できます。
【2人だけの『言ってはいけない!』を決めておく】
「言ってはいけない 残酷すぎる真実」(新潮新書)というタイトルの本がありますが、相手にとって残酷だと思われる言葉は、たとえ夫婦間でも慎んでください。
モラハラやパワハラ、マタハラ、セクハラの言葉は相手の捉え方によって反応が違う、と職場で教わっていることでしょう。夫婦げんかも同じです。モラハラのつもりはなくても、相手は「モラハラ夫、最低!」と「旦那デスノート」に書き込むこともあるのです。
「うちの妻(夫)の地雷は何だ?」…これは推測で決めずに、しっかり相手に確かめないと分かりません。「言ってはいけない残酷な言葉」を意識するだけで、ヘビーな夫婦げんかを回避できます。
【相手が好きな『おいしいもの』を仲介役にする】
おいしいものを食べると快感を覚えます。五感が満足すると分泌されるオキシトシンなどの脳内物質が作用しているためといわれています。
プンプン怒っている状態を和らげるのに「おいしいもの」は効きます。ケーキでもハンバーグでも、薫製チーズでもワインでも、それを「一緒に食べよう」と提案すると、相手の気分も軟化してきます。
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