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白くならない! 「ジーンズ」を洗濯する際のポイント5選

カジュアルの定番といえば「ジーンズ」ですが、色落ちの心配などから、その洗濯には気を使うものです。今回は、ジーンズを洗う際の注意点を「洗濯のプロ」に聞きました。

ジーンズを洗濯する際の注意点とは

 どんな服にも合わせやすく、履き心地も快適なことから、カジュアルの定番として重宝される「ジーンズ」。しかし、色落ちしたり、繊維の感触が変化したりしやすく、洗濯には気を使うという人も多いことでしょう。

 オトナンサー編集部では今回、ジーンズを洗う際に注意すべきポイントについて、東京・旗の台にある三共クリーニングの田村嘉浩社長に取材しました。

中性洗剤で洗浄力を抑えめに

 まずジーンズの洗濯については、高価なビンテージものを中心に「色の落ち具合に価値があるため、洗ってはいけない」という説が根強くありますが、「洗わないと、皮脂や汗、外気のススなどによって雑菌やカビが増殖し、繊維が弱くなったり、臭いのもとになったりするため、洗濯することをオススメします」(田村さん)。

 ジーンズを洗う際の注意点は以下の通りです。

【裏返して洗う】

 デニム生地は、表は紺色、裏は白の織物構成になっています。洗濯時にデニムは摩擦しますが、裏返すことによって、紺色が擦れて白化するのを防ぐことができます。

【中性洗剤、またはおしゃれ着用洗剤を使う】 

 普通の洗剤はアルカリ性で洗浄力が高く、洗濯時に、インディゴ染めの紺色が流失する可能性が大きくなってしまいます。紺色の流出をなるべく防ぐために、洗浄力が穏やかな中性洗剤や、おしゃれ着洗剤を使用します。ちなみに、最近販売されているデニム専用洗剤もオススメです。

【おしゃれ着コースで洗う】

 おしゃれ着コースで洗浄力を抑えて、インディゴ染めの紺色の流出や、摩擦による白化を防ぐのが目的です。なお、色移りする可能性があるため、ジーンズだけで洗うのがベストです。

【脱水を弱めにする】

 インディゴ染めの製品を脱水すると、流れたインディゴ染料がシワ部分に集中し、紺色の濃い線ができたり、シワ部分がデニム自身と擦れて白化したりすることがあります。本来、脱水は避けるべきですが、全自動洗濯機を使用する場合は最低限、保護用ネットを使うようにします。

【日陰に干す】

 色素は紫外線に弱いため、日なたに干すと色落ちや変色をしてしまいます。必ず風通しの良い日陰に干しましょう。

「近年はジーンズのファッション性が高まり、ダメージ感をキープすることが大切になりました。ファッション性の高いジーンズは、洗浄であまり揉まず、脱水で絞らないのが基本です。本当に大切なジーンズは、お風呂の湯船に30度程度のお湯を張って、中性洗剤を溶かし、なるべく折らないようにして30分程度浸けます。汗と食べこぼしなどによる汚れを取ったら、お湯を張り直してすすぎます。脱水はせず、バケツに入れて物干しに移動し、濡れたままよく伸ばして、天日干しで乾かしましょう」(田村さん)

(オトナンサー編集部)

田村嘉浩(たむら・よしひろ)

三共クリーニング社長

東京・旗の台で1927年から続く三共クリーニングの3代目社長として、テレビや雑誌など各種メディアで活躍する。クリーニング技術を研究する、NPO法人「日本繊維商品めんてなんす研究会」事務局長も務める。お客さまのファッションケアに関する難問を解決するため、洗濯・クリーニングに関する相談などを受け付け、広くクリーニング技術の啓蒙に力を注いでいる。三共クリーニング(http://www.sankyo-c.com/)。

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