お寿司と一緒に「ガリ」を食べる理由
お寿司と一緒に食べるものといえば、そう「ガリ」ですね。その魅力はさわやかな甘みと独特の辛みにありますが、そもそも、ガリを食べるのはなぜなのでしょうか。料理研究家に聞きました。
回転寿司と高級店とを問わず、どこのお寿司屋さんにも必ずある「ガリ」。さわやかな甘みとショウガ独特の辛みが程良くマッチして、ついつい食べ進んでしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、そもそもガリをお寿司と一緒に食べる理由は何なのでしょうか。気になった、オトナンサー編集部の記者が、料理研究家で管理栄養士の関口絢子さんに聞きました。
ショウガには殺菌効果などがある
関口さんによると、ガリにはお茶などと同様に、口中に残っている後味を“リセット”する効果があります。食べるタイミングや量に決まりはありませんが、濃い味のネタを食べた後にガリを食べることで、次のネタの味をはっきりと楽しむことができます。
ガリに使われるショウガは通常、辛みが強い根ショウガではなく、やわらかくて辛みが少ない新ショウガ。ショウガの辛みの元である「ジンゲロール」「ショウガオール」などの成分には、体を温める効果や殺菌効果、胃腸の働きを活発にして消化を助ける効果などがあります。
ちなみに、高級店のガリと回転寿司のガリには何か違いがあるのでしょうか。
関口さんによると、ショウガは一般に、辛みが強くてサイズの大きいものが安く、辛みが弱くてサイズの小さいものが高い傾向にあり、回転寿司では、中国産やタイ産など安価なものが使われる傾向にあります。
逆に高級店では、国内の一大産地として知られる高知県産など、辛みのマイルドなものが使われるそうです。「ガリがなくなったら、お願いすればいくらでも出してもらえます。お寿司屋さんの心意気は、ガリへのこだわりや、おいしい『上がり』ではないでしょうか」(関口さん)。
(オトナンサー編集部)
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