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大沢たかお、復帰するかは「どっちでもよかった」 経験が生む“要領”に息詰まる

映画「AI崩壊」主演の大沢たかおさんに、AIのイメージや、休業から復帰した思いなどを聞きました。

大沢たかおさん(C)2019映画「AI崩壊」製作委員会
大沢たかおさん(C)2019映画「AI崩壊」製作委員会

 映画「AI崩壊」で主演を務める俳優の大沢たかおさん。同作は、科学者・桐生浩介(大沢さん)が開発した医療AI「のぞみ」は全国民の年齢や年収、家族構成などの個人情報と健康を管理していますが、ある日、突然暴走して生きる価値のない人間を選別し、殺りくを始めます。警察は、桐生が「のぞみ」を暴走させたテロリストと断定し、合田(三浦友和さん)と奥瀬(広瀬アリスさん)に追跡させ、桐生は義弟の西村悟(賀来賢人さん)と連絡を取りながら逃亡劇を繰り広げる、近未来サスペンス映画です。

 オトナンサー編集部では、大沢さんにインタビューを実施。役作りや、AIのイメージ、休業から復帰した思いなどを聞きました。

主人公に“普通の人”を提案

Q.今回の役作りと挑戦を教えてください。

大沢さん(以下敬称略)「映画自体が挑戦作です。僕が課してきた過去のルールではないところで挑戦しないといけないと思い、何ができるか考え始めました。オリジナル映画の良さは、どんどん話を変えていける点です。最初の脚本からもっと変えられるというところから作品作りが始まったので、意見交換が多かったです。

脚本もどんどん変わり、面白くなっていきました。僕も、主人公がスーパーヒーローではなく普通の人だったらどうなのかとアイデアを出しました」

Q.ヒーロー然とした主人公ではなく、普通の人を提案した理由は。

大沢「等身大の40代男性は警察に追われると怖いし、完璧じゃないし、戦えません。そんな主人公を演じたことがないし、普通の人が主人公でも成立すると思いました。そういう主人公にしたいと入江悠監督に話し、監督が納得できる脚本に変えていきました」

Q.走るシーンが多かったですが、トレーニングはされましたか。

大沢「走ることはトレーニングをしなくても大丈夫なんですが、映画っぽいアクションをしてトム・クルーズみたいに走るのは駄目なんですよ。そこ以外で勝負するということで話し合いました。

走ろうとしても、普通の人はスマートに走れません。桐生はもともと学者だし、走る生活はしていません。走って逃げるとすぐに疲れます。主人公は普通の人より頭がよく、数学やプログラミングの能力に優れていて、他は欠落しているというところが挑戦でした」

Q.AIにはどんなイメージをお持ちでしたか。

大沢「AIをよく知らないときは、ロボットが自力で動くイメージでした。何年か前から、興味を持って講演を聞きにいき、社会の構造が変わる革命的なものになるんだろうと思いました。それが自分の仕事に直接関わることになり驚いています」

Q.最後のシーンは入江監督とどんな話をされましたか。

大沢「最後まで疑問があり監督と話していました。『AIは人を幸せにするか?』と問いかけるシーンがあるのですが、何パターンも撮影しました。原作がある場合は答えが書いてあるから困りませんが、この作品は原作がなく監督のオリジナル脚本です。

監督に『何パターンも撮りませんか』と提案し、撮ったものの中から全体的に一番監督が納得したものが選ばれています。映画を見て初めて、どれが使われたか知りました。僕が一番、『こうだったら』と思った言葉でした」

Q.俳優業を休業されていましたが、復帰されて気持ちに変化はありましたか。

大沢「正直なところ、戻ってくる気はそんなにありませんでした。自分の中に何か明確なものがない限り、出演してもいい結果は出ないと思います。スリリングなものを求めて、26歳でこの仕事を始めました。したことがない仕事なので大変で、誰よりも準備したし、その後の二十数年間と比較してもあれほど頑張った1年間はありません。

その感覚がずっとあって、当然、役者を続ければ続けるほど経験が積めます。でも経験がマイナスで、経験が生み出す“要領のよさ”が分かって、先が読めるようになりました。それで息が詰まって面白くなくなりました。

戻るかどうかはどっちでもよかったんです。もう一度、スリルを感じられるような作品と出会えるなら、それだけ出演して辞めようと思っていました。それが『AI崩壊』や『キングダム』でした。どちらも、普通に演じたらうまくいかない、失敗するなと思いました。自分の中で、過去の経験が通用しない作品で勝負するのはスリリングで面白そうだと思いました」

 映画「AI崩壊」は1月31日から全国公開。

(オトナンサー編集部)

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