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超シンプル! お米は「氷水」で格段においしくなる

日本人の「米離れ」が加速しているといわれます。パン類や麺類に比べて「劣勢」にあるお米ですが、炊き方を工夫するだけで、見違えるようにおいしくでき上がります。お米の魅力を再発見しましょう。

日本の「お米」をおいしく食べよう

 日本国内の米食離れが止まりません。総務省が今年2月に発表したデータによると、総世帯(2人以上の世帯と単身世帯の合計)が米に毎月支払う金額は1553円で、5年前と比べて17%減、10年前から26%減となっています。

 一方で、ネット上には「米の方が腹持ちがいいんだよ」「パンよりパワーがつきます」「サンドイッチ食べて気づいた。僕はやっぱり米派だ」など、米食を支持する声も寄せられており、依然根強い人気があることも事実です。

 オトナンサー編集部では今回、「劣勢」真っ只中の米食を擁護すべく、松屋銀座の米店「米処 結米屋(ゆめや)」オーナーで、著書に「世界でいちばんおいしいお米とごはんの本」(ワニブックス)などがある澁谷梨絵さんにおいしい米の食べ方を聞きました。

「糖」に分解される時間を引き延ばす

「氷を入れた水を使ってお米を炊くと、うま味を簡単に引き出すことができますよ」

 その理由について、澁谷さんは以下のように説明します。

「内釜の水温を下げた状態でお米を炊くと、水が沸騰するまでの時間は当然長くなります。そうやって、水の温度上昇を緩やかにすることで、お米の中に含まれるでんぷんが糖に分解される時間を延ばすことができ、その結果、うま味を引き出せるのです」

 澁谷さんによると、氷を入れるタイミングは、お米を研いで水気を切り、内釜に戻した後。一般家庭で作ることのできる2.5~3センチ角の氷を、お米1合に対して1欠片、2合ならば2欠片、入れます。

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澁谷梨絵(しぶや・りえ)

株式会社シブヤ代表、5ツ星お米マイスター

日本で唯一、穀物の6大プロフェッショナル資格を持つ女性米屋。全国200カ所以上の水田に通いつめ、探し出したお米や雑穀を、松屋銀座本店や伊勢丹松戸店などに展開する「米処 結米屋(こめどころゆめや)」で販売している。釜炊きごはんと手作り総菜の弁当店「和デリ」も展開。テレビやラジオ、雑誌などメディア出演多数。これまで食べてきたお米は300種類以上、お米の魅力を伝えた人は1万人以上。ほかにも、雑穀エキスパートやごはんソムリエ、薬膳インストラクター、雑穀マイスター、発酵食スペシャリストの資格を持つ。著書に「世界でいちばんおいしいお米とごはんの本」(ワニブックス)。公式ブログ(http://ameblo.jp/rie-shibuya/)。

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