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門脇麦と土屋太鳳 不運な朝ドラ「まれ」から巣立った彼女たちの今

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」でヒロインを演じる門脇麦さんと、今やバラエティーでも活躍する土屋太鳳さん。朝ドラ「まれ」から巣立った二人の今とは――。

土屋太鳳さん(2019年7月、時事)、門脇麦さん(2018年2月、時事通信フォト)
土屋太鳳さん(2019年7月、時事)、門脇麦さん(2018年2月、時事通信フォト)

 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」が1月19日に始まります。予定より2週遅れてのスタートとなった原因は、帰蝶(濃姫)役が、沢尻エリカさんから川口春奈さんに交代したこと。これが大ニュースになったため勘違いした人もいるようですが、ヒロインを演じるのは、門脇麦さんです。

 門脇さんは、12月15日放送の特番「大河ドラマで探る 明智光秀」に出演者代表として登場し、華を添えました。主人公・明智光秀の運命を左右する戦災孤児の娘・駒を演じるにあたり、「オリジナルのキャラクターなので、光秀を自由に切り取れる視点だと思う」などと語っていたものです。また、劇中での二人の仲については、

「今の段階では(駒の)片思い、絶賛片思い中です」

 と、今どきっぽい表現も。ただ、彼女の持ち味はその落ち着いた雰囲気です。こうしたアカデミックな特番もしっくり似合っていました。大河でも、いぶし銀のような演技を見せてくれることでしょう。

 それは、出世作というべきNHK連続テレビ小説「まれ」(2015年)でも同じでした。彼女はヒロインの同級生で、その弟と結婚する役。地元の農協に就職して“融資の鬼”と呼ばれます。パティシエという夢を追ってあちこち動き回るヒロインを見守るポジションとして、脇を見事に固めていました。

「まれ」は6人の成長描く群像劇

 その「まれ」でヒロインを務めたのが、土屋太鳳さんです。こちらは、この作品で一気にブレークしました。

 人気漫画や小説を実写化したドラマや映画で次々とヒロインを演じたのはもとより、「オールスター感謝祭」(TBS系)の「赤坂5丁目ミニマラソン」や、「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)の「ゴチになります! 20」といったバラエティーでも活躍。「NHK紅白歌合戦」には2014年から3年連続でゲスト出演し、郷ひろみさんの隣でコンテンポラリーダンスを踊ったりもしました。

 昨年暮れには、「輝く! 日本レコード大賞」(TBS系)のサブ司会を2年連続で担当。その放送を見ながら、ふとチャンネルを変えたところ、「有吉ゼミ」(日本テレビ系)に渡辺大知さんが出演していて、ちょっとうれしくなったものです。

 というのも、渡辺さんもまた「まれ」でヒロインの同級生を演じた一人。ロックバンド・黒猫チェルシーのボーカルでもあることを生かした、音楽でプロになる役でした。

 実は「まれ」というドラマは、ヒロインを含めた同級生6人の成長を描く群像劇でもあったのです。演じた顔ぶれは、土屋さんとともにブレークした山崎賢人さんをはじめ、なかなかのものでした。

 それ故、このようにして同じ時間帯に別のチャンネルで見かけるようなことがもっとありそうなものですが、今はそうでもありません。6人中2人が欠けてしまったからです。

 一人は高畑裕太さん。三枚目もできる体育会系、やんちゃ系のキャラとして重宝がられる存在でしたが、2016年に不祥事で活動を休止。もう一人は清水富美加さんで、明るさともろさを併せ持つキャラで主演クラスに進化していましたが、2017年に宗教活動を優先する道を選びました。

 こうした事情から、「まれ」は今後しばらく、再放送の可能性も低いといえます。不運な朝ドラでもあるのです。

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宝泉薫(ほうせん・かおる)

作家、芸能評論家

1964年岐阜県生まれ。岩手県在住。早大除籍後「よい子の歌謡曲」「週刊明星」「宝島30」「噂の真相」「サイゾー」などに執筆する。近著に「平成の死 追悼は生きる糧」(KKベストセラーズ)、「平成『一発屋』見聞録」(言視舎)、「あのアイドルがなぜヌードに」(文春ムック)など。

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