見た目で差別された日本生まれハーフ女性が“心の傷”に向き合う漫画 「とても共感」
ハーフであることで日常的に感じる“差別”について描いた漫画が話題に。日本で生まれて育っても“外国人”のように見えるため、日常的に差別を受けてきた日米ハーフの女性は…。

自分がハーフであることで日常的に感じる“差別”について描いた漫画「ハーフ、日本に生きて。」がSNS上で話題となっています。日本で生まれて育っても“外国人”のように見えるため、幼少期から日常的に差別を受けてきた日米ハーフの女性。なぜ、差別的な言動にひどく傷つくのか、見つめ直すと…という内容で「とても共感しました」「考えさせられます」「自分らしい生き方を見つけていきたいです」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
マジョリティーの人に考えてほしいこと
この漫画を描いたのは、デザイナーでイラストレーターの、みちみちる(ペンネーム)さんです。インスタグラムでエッセー漫画を発表しています。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
みちみちるさん「2017年11月ごろから、好きなインスタグラマーの方の影響を受けて描き始めました」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
みちみちるさん「私はハーフ/ダブルで、日本に住んでいて日常的に差別を受け、それについて考えるので、そういう経験をマジョリティーの人にも知ってほしかったからです。また、同じ立場の子たちとシェアしたいという理由もありました」
Q.日本では、他のハーフの方と悩みを共有できたのでしょうか。
みちみちるさん「東京に来てから、関東に住んでいるハーフの知り合いと会う機会が多くなり、お互いの気持ちを話し合えるようになりました。外国人の友人もたくさんできたので、アメリカの話や日本での外国人差別の話なども、共通の話題としてよく上がりますね」
Q.東京などの都市部は、以前より多国籍化が進んでいると思います。実感としてはいかがですか。
みちみちるさん「かなり実感しています。私は九州で生まれ育ったので、東京に住み始めて誰も私を気にしないでいてくれる(外国人慣れしている)ので過ごしやすいと感じました」
Q.外見だけで判断する人たちに、一番理解してほしいと思うことは。
みちみちるさん「中身は同じ日本人(もしくは人間)であるということを意識してほしいです。無意識的に、自分が日本人というカテゴリーに入らないことを他人から突きつけられると傷つきます」
Q.逆に、日本人の外国人に対する接し方でよい点があるとしたら。
みちみちるさん「大阪のおばちゃんが、日本語で一生懸命外国人とコミュニケーションを取ろうとしているところなどですね。日本に限らず、外国人、ハーフ、日本人だからと、態度を変えない人はうれしいです」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
みちみちるさん「ハーフの方から『あるある!』という反応や『自分の気持ちが分かって納得した』という感想を頂きました。日本人の方々からも、『こんな思いをしているとは知らなかった』『マジョリティーの日本人が感じないことを知られて新鮮』といった声を頂戴しました」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
みちみちるさん「東京での私の生活や、周りのミックスルーツの友人が行っている活動、体験談などを描きたいです。また、ハーフ/ダブルを理由に悩んでいる人の相談にも乗っていますので、インスタグラムのDMに連絡を頂けたら、できる範囲で手助けをしたいと思っています。
アメリカではアーティスト活動をしていたので、日本でもオリジナルのアート制作を続けていきたいです。『みちみちる』としては、コスメが好きなのでアメリカや日本のコスメの話もしていきたいと思います」
(オトナンサー編集部)
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