上司にタメ口はOK? 心得ておくべき「無礼講」の意味
「今日は無礼講だ」。会社の飲み会などで、上司が部下に言う、おなじみの一節ですね。しかし、この無礼講。敬語ではなくタメ口を使って、友達同士のように振る舞っていい、という意味なのでしょうか。専門家に取材しました。

「今日は無礼講だ」。お酒の席で上司にこのように言われると、「今日は友達同士の飲み会のように振る舞っていい」と考えてしまいがちですが、実際のところ、そういうわけにはいきません。
そもそも「無礼講」とはどのようなものでしょうか。オトナンサー編集部では、NHK大河ドラマをはじめドラマや映画のマナー指導を務め、28万部の著書「お仕事のマナーとコツ」などがある、マナーコンサルタントの西出ひろ子さんに聞きました。
礼講は本来、共飲共食の儀礼行事
そもそも、無礼講は大勢が集まった席で「上下関係なく、席次を自由に宴を楽しむ」という意味です。つまり無礼講だからといって、上司に対して友達同士のような“タメ口”を使っていいわけではありません。
西出さんによると、無礼講は本来、「『礼講』『無し』に楽しみましょう」という意味で神事に由来します。礼講は、神に奉納した神酒と神饌(しんせん=供物)を頂く「直会(なおらい)」という共飲共食の儀礼行事。その後に、儀礼無しに楽しむ時間として設けられたのが無礼講だそうです。
「『今日は無礼講だ』は、上司が『みんな今日は和気あいあいとやろう』というメッセージを送ってくれているということ。そうした上司の気持ちに感謝を込めて、『親しき仲にも礼儀あり』の気持ちを忘れずに、飲み会を有意義な時間にしましょう」(西出さん)
(オトナンサー編集部)
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