史上最高の大豊作! 「3年A組」卒業生たちの今、そしてこれから
福原遥さん、森七菜さん、富田望生さん、萩原利久さん…「3年A組」卒業生の活躍が目立ちます。多くのスターを輩出した「3年B組金八先生」にも匹敵する、と筆者は見ます。
今年放送されたドラマの中でも一、二を争うインパクトをもたらした1月クールの連続ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ系)。主役の俳優・菅田将暉さんが喝采を浴びるとともに、生徒を演じた役者たちも大いに話題を集めました。
そこには、朝ドラ主演女優の永野芽郁さんや元AKB48の川栄李奈さん、GENERATIONS from EXILE TRIBEの片寄涼太さんのように、既に実績十分だった人もいます。が、この作品でブレークや再浮上を果たした人もいました。
その状況は、かつての「3年B組金八先生」シリーズ(TBS系)を思い起こさせます。このドラマの第1作は、武田鉄矢さんの熱演はもとより、杉田かおるさんや三原じゅん子さんといった子役出身者に、たのきんトリオの3人のようなアイドルの卵を組み合わせることで大ヒットしました。
これを皮切りにその後も、森且行さん、風間俊介さん、平愛梨さん、上戸彩さん、濱田岳さん、趣里さんといった人たちが出演して、スターへと羽ばたいていったのです。
そんな「3B」が30年以上かけて輩出した実績と遜色のないレベルで、この「3A」も逸材を送り出したのでは。そんなふうに思えます。
森七菜は「天気の子」でヒロインの声
まずは、森七菜さん。作中では電脳部所属で、解析が得意な女子を演じました。「3A」卒業後はアニメ映画「天気の子」でヒロインの声を務めた他、公開中の映画「地獄少女」にも準主役で出演しています。ドラマでは「少年寅次郎」(NHK)にゲスト出演。あの映画「男はつらいよ」シリーズの主人公・寅さんの子ども時代を描いた作品です。
番組のサイトには、制作統括者によるこんな紹介文が。
「なんといっても、寅次郎の初恋のひとです。そして、さとこから寅さんの片想い人生が始まります」
過去にそうそうたる名女優たちが演じた「寅さん」映画のマドンナ役の原点ともいえる存在に、彼女が選ばれたわけです。来年4月スタートのNHK連続テレビ小説「エール」では、ヒロインの妹役に決まっており、さらなる飛躍が期待されます。
その「エール」に、主人公の弟役で出演するのが佐久本宝さんです。「3A」では、乱暴だが情に厚い男子の役でした。デビュー作は映画「怒り」の沖縄パート。渡辺謙さんをはじめメインキャスト7人全員が主役級の超豪華な大作に、現地オーディションで選ばれたのです。
そこで、新鮮かつ深みのある演技を見せ、衝撃的なクライマックスも無心でやり抜きました。パンフレットでは、こう振り返っています。
「実は、ハサミをつかんでから刺すまでは記憶がないんです。その後、涙が止まらなくて、撮影が終わっても泣きやむことができませんでした」
デビュー作にして、ここまで役になりきれる才能、これからがますます楽しみです。
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