オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

プロテインを飲んで筋トレに励む「プロテイン女子」が増加中、背景や企業戦略は?

女性が「プロテイン」を積極的に摂取し、筋トレにも励んで体形維持に努めることが増え、「プロテイン女子」「筋トレ女子」などと呼ばれています。その背景とは。

「プロテイン女子」「筋トレ女子」が増加中?
「プロテイン女子」「筋トレ女子」が増加中?

 秋は「食欲の秋」とも言われ、食べ物がおいしい季節ですが、夢中で食べていると「気付いたらぜい肉が付いていた」「体重が○キロも増えた」ということになりかねません。そんな中、男性が使用するイメージが強かった「プロテイン」を女性が積極的に摂取し、筋トレにも励んで体形維持に努めることが増え、「プロテイン女子」「筋トレ女子」などと呼ばれています。

 ネット上では、女性の割れた腹筋の写真や、プロテインを使ったダイエットレシピが投稿され、商機と見た企業側もプロテイン関連の商品開発を強化しています。「プロテイン女子」「筋トレ女子」増加の背景と企業側の戦略を取材しました。

女性向け商品の売り上げが3倍に

 国内トップシェアのプロテインブランド「ザバス」などを製造・販売する明治(東京都中央区)広報部の日高利枝さんに聞きました。

Q.プロテインを利用する女性は増えているのでしょうか。

日高さん「『ザバス』の粉末タイプの女性向け商品『ザバス シェイプ&ビューティ』の2018年度の売り上げは、2015年度比約3倍に伸長しており、プロテインを摂取する女性は増えていると思います」

Q.なぜ、増えているのでしょうか。

日高さん「近年、『筋肉のある美しいスタイル』が女性の体づくりの主流となり、プロテインが女性に受け入れられるようになったこと、食事のみでダイエットするのではなく、きれいな体形を目的に運動する女性が増加していることなどが考えられます」

Q.女性のプロテイン利用を増やすために取り組んでいることは。

日高さん「より手軽にプロテインを摂取したいというニーズに対応した商品『(ザバス)MILK PROTEIN(ミルクプロテイン)』シリーズについて、女性の購入を促すため、10月に『(ザバス)MILK PROTEIN STYLE BODY ベリー風味・マンゴー風味』を発売しました。タンパク質の他、運動する女性に必要な3種のビタミンB群と鉄分も配合しました。同シリーズの2017年度、2018年度の売り上げはそれぞれ25億円、61億円と年々伸びており、2019年度の売り上げは86億円と予想しています」

Q.商品のラインアップを増やす以外に取り組んだことは。

日高さん「若い女性に人気のある、俳優の新田真剣佑さんが出演するウェブ動画『日替り美トレアドバイス』を10月7日に公開しました。美しい体づくりに必要なプロテインの摂取方法やトレーニングに関し、新田さんがアドバイスを行う動画で、3パターン(『MONDAY篇』『WEDNESDAY篇』『FRIDAY篇』)あります」

 プロテインを摂取する女性が増えた背景について、日本体育大学の岡田隆准教授に聞きました。

Q.プロテインを摂取する女性が増えた背景は。

岡田さん「極端な食事制限などに頼らず、『自分で鍛えて理想の体をつくる』ということがブームとなっており、体を鍛える上でプロテインを摂取することが大切なことだと認識され始めたからだと思います。また、『美尻ブーム』も関係あるのではないでしょうか」

Q.女性が筋肉を効率的に鍛える方法は。

岡田さん「男性にも共通することですが、『もうこれ以上動けない』という限界点まで筋トレをすることが大事です。そうすることで筋肉が肥大します。これを『オールアウト』といいます。また、継続することは大事ですが今日は腕立て伏せ、明日はスクワットというように毎日違う部位を鍛えることが重要です。トレーニングは5分程度で十分です」

Q.女性が限界まで筋トレをすると、筋肉質になりすぎてしまう心配はないのでしょうか。

岡田さん「オールアウトで理想の体形になったら、今度は負荷を減らすことでバランスよく体形を維持できます。例えば、1週間に2回行っていたスクワットを1回にするとか、頻度、回数、セット数を減らし気味にすることで筋肉の成長を止めることができます。加減は自分の体に聞く必要がありますが、体を変えていく過程で分かるようになります」

Q.女性が筋肉を鍛える上で、ウオーキングなどの有酸素運動も効果があるのでしょうか。

岡田さん「有酸素運動はさまざまな筋肉を使い、負荷を分散することで長く運動する仕組みなので、あまり効果はありません。筋肉に負荷が集中する筋トレとは運動の仕組みが異なります」

【写真】多彩なプロテインが登場

画像ギャラリー

1 2

渡辺広明(わたなべ・ひろあき)

流通アナリスト、マーケティングアナリスト、コンビニジャーナリスト

1967年4月24日生まれ。浜松市出身。東洋大学法学部経営法学科卒業後、ローソン入社。22年勤務し、店長、スーパーバイザーを経てコンビニバイヤーを16年経験、約700品の商品開発を行う。同社退社後、pdc、TBCグループを経て、2019年3月、やらまいかマーケティング(https://www.yaramaikahw.com/)を設立。同時期に芸能事務所オスカープロモーションに移籍し、オフラインサロン「流通未来研究所」(https://camp-fire.jp/projects/133593/preview?token=1el9lzc4&fbclid=IwAR3GD4YzOAqgGt7X0xdi1XIpv9jG-EpT1wd57is5xCwlKN2UDjkqqcwWGeI)を開設。テレビ、ラジオなどで幅広く活動する。著書に「コンビニの傘はなぜ大きくなったのか」(グーテンブック)

コメント