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こんなにあった! 間違いと気づきにくい敬語の用例10選

ビジネスシーンをはじめ日常生活で使うことの多い「敬語」ですが、正しく使用しているつもりでも、実は間違っているケースが多くあります。今回は、その典型的な10の実例を集めてみました。

正しいと思っている敬語でも…

 ビジネスシーンに限らず、社会生活全般において使う機会の多い敬語ですが、その表現は実に難しいものがあります。オトナンサー編集部では今回、話し方や敬語、コミュニケーションに詳しいマナー講師の金森たかこさんに、間違いやすい敬語の実例10選を聞きました。

「ございます」「参る」は謙譲語

・「佐藤様でございますね」

「ございます」は謙譲語であるため、自分や身内に対して使用するもの。正しくは「佐藤様でいらっしゃいますね」。

・「伊藤さんはお茶でいらっしゃいますね」

「いらっしゃいます」は尊敬語であるため、「もの」に対しては使用しません。正しくは「伊藤さんはお茶でございますね」。

・「お世話様です」

「お世話様です」は目上の人に対して使うと失礼にあたります。正しくは「お世話になっております」。

・「ご苦労様です」

「ご苦労様です」も目上の人が目下の人にかけるねぎらいの言葉。目上の人に対しては「お疲れ様です」。

・「田中物産の森田様が参りました」

「参る」は「行く」「来る」の謙譲語であるため相手には使用しません。お客様であれば、尊敬語を用いて「田中物産の森田さんがお見えになりました」、または、「田中物産の森田さんがいらっしゃいました」とします。

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金森たかこ(かなもり・たかこ)

マナー講師・話し方マナーコミュニケーション講師

一般社団法人マナー教育推進協会代表理事副会長、ウイズ株式会社社長。大阪府出身、京都市在住。大手食品メーカー人事部で人材育成・秘書業務などに携わった後、フリーアナウンサーとして独立。ニュース・情報番組をはじめ、テレビ・ラジオを中心に話し方、コミュニケーションの仕事に携わる。その後、マナーコンサルタントの西出ひろ子氏に師事し、ビジネスマナー講師として講演・研修・コンサルティングなどを行う。アナウンサーとして培った話し方やボイストレーニングを取り入れた、コミュニケーション能力向上を軸とした独自の講義スタイルに定評がある。就職面接対策講座では、99%の内定率を誇る人気講師として活躍中。DODAキャリアコンパスにてビジネスマナーの連載を行う。2017年3月にプレジデント社より「入社1年目ビジネスマナーの教科書」を出版。テレビ番組や新聞、雑誌などのメディアでも活躍中。企業研修・コンサルティング(http://www.withltd.com)、大人のマナースクール(http://www.fastmanner.com)。

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