行き場のない老後資金で愛する女性に家を…死期を悟った、おひとりさま男性の選択
おひとりさま増加、遺産について検討を
3年後、娘は予定通り米国へ旅立ったのですが、ママいわく遺言作成から2年後、譲司さんは病気で亡くなったそう。筆者は遺言作成時、譲司さんが病気を患っていることを知らなかったので、とても驚いたことを覚えています。譲司さんの遺産はすべてママが相続し、遺産の一部を娘の学校の入学金、授業料、渡航資金に充てたそう。
おひとりさまは世話や看病、介助してくれる家族がいないので、より多くの老後資金が必要です。譲司さんも2500万円の資金をため込んでいたのですが、予想より余命が短い場合、老後資金は使い道を失います。どうやら譲司さんは家を購入する段階で病を患っており、自分の死期を悟っていたようです。
自分の資金を誰に渡すのか…譲司さんにとって、それは兄や姉ではなく、ママ、そして娘でした。わずか4年の付き合いで2500万円と持ち家を手に入れたママがしたたかなのは確かです。しかし、財産を受け取ってほしいという譲司さんの気持ちを受け入れただけなので責められないでしょう。遺産目的かどうかはともかく、ママはそれだけ愛されていたともいえます。
昨今の情勢(非正規社員の増加、サービス残業の増加、男女の出会いの減少…)を考えると、未婚化に歯止めがかからず、おひとりさまの増加に拍車がかかることが予想されます。譲司さんとママのケースを参考に、家族がいない場合、誰に遺産を残すのかを検討しておいた方がよさそうです。
(露木行政書士事務所代表 露木幸彦)
おひとりさまの話をよんで、男性は結婚できるとおもい、家を購入したのだと思った。そうでなければ、他人の為にローンを組んで迄購入しない。話が違うともめたすえ、2年で殺害されたのでは。独り身のきのやさしい男性は悪女に騙されないように気をつけて❗