ずっと戦闘シーンで…息子が好きな漫画を読み聞かせした漫画に「大変そう」と同情の声
本の読み聞かせの様子を描いた漫画が話題に。母に読んでほしいと「ドラゴンボール」を持ってきた息子。母は渋々、読み聞かせを始めますが…。
本の読み聞かせの様子を描いた漫画がSNS上で話題となっています。母に読んでほしいと「ドラゴンボール」を持ってきた息子。母は渋々、読み聞かせを始めますが、少年漫画特有の戦闘シーンが続き…という内容で、「漫画の読み聞かせは大変そう」「漫画の力は偉大!」「改めてセリフを読むと面白い」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
スイス生まれ、スイス育ちの子どもたち
この漫画を描いたのは、スイス在住のイラストレーター・ケイコモエナ(ペンネーム)さんです。2人の子育てやスイスでの生活の様子をエッセー漫画にして、インスタグラムで発表しています。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
ケイコさん「普段は別名義で海外の雑誌や新聞のイラストを描いているのですが、近頃は誰かが書いた記事を絵にする仕事に満足感を得られなくなっていました。また、仕事では真面目なイラストを描いているので、子どもたちも私の仕事にあまり興味を持っていませんでした。
そこで、自分自身の思いや思い出を楽しく描きたいと、1年前から家族のことを描き始めました。すると、子どもたちや夫もとても喜んでくれて、みんなで一緒に笑いながら絵を描けるようになりました。『家族を笑わせる絵を描く』、それが私の原点だったことに気付いた、今日この頃です」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
ケイコさん「少年漫画の戦いのシーンはほぼ濁音だけなのに、それを聞きながら拳に力が入る長男を見て面白く思った日常のエピソードです。最初は一生懸命に迫力を出しながら読むのですが、何ページも続くと単調な読み方になり、睡魔との戦いが始まります(笑)漫画のおかげで長男は、苦手だった濁音の読み書きができるようになりました。ありがたや」
Q.日本の漫画は、スイスでも人気なのでしょうか。
ケイコさん「ティーンに人気です! 街の本屋さんでは、西洋漫画と同じくらいの面積が日本の漫画で占められています。年1回、『POLYMANGA(ポリマンガ)』という大きな漫画フェスもあります」
Q.子どもたちに、どのような本を読み聞かせたいと思いますか。
ケイコさん「子どもたちはスイス生まれ、スイス育ちなので、日本の絵本や漫画を読んで『ママはこんな国から来たんだよ』と知ってほしいです。タメになる真面目な本よりも、『ママと本を読んでると楽しい! 日本語って面白い』と思うものをみんなで笑いながら読むのが好きです」
Q.漫画で日本語を覚えることのメリットやデメリットを教えてください。
ケイコさん「メリットしか思いつきません(笑)私以外に日本語を話す人はいませんが、子どもたちは漫画のおかげで、私が使わないような言葉を覚えてくれます。長男の新しいボキャブラリーは、ほぼ『ドラえもん』で覚えました。ちなみに私はコテコテの関西弁なのですが、子どもたちはドラえもんの影響で東京弁です。ドラ様の影響力は偉大です」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
ケイコさん「私の小さい頃は、『書物を読む子=偉い』『漫画を読む子=字を好きじゃない子・勉強嫌いな子』という周りの目がありました。でも、私はずっと漫画が大好きで、そのおかげで絵が好きになり、新しい言葉も覚え、今の職業に就けました。コメントで、『漫画もすごい』と同感していただき、とてもうれしかったです」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
ケイコさん「今後も、子どもたちが喜んでくれる話や子どもたちに伝えたいことを細々とつづっていきたいです。また、夫と出会った頃のことも描きたいと思っているのですが、描いては照れて消しての繰り返しです(笑)子どもたちが生まれる前の私はどんな人だったのか、母になる前の私を面白おかしく描きたいです。スイス生活での葛藤や思ったことなどもテーマにしていきたいです」
(オトナンサー編集部)
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