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キュンキュンダンスが話題! 日向坂46は“ハッピーオーラ”で独自の魅力を築けるか

自然に生まれた「ハッピーオーラ」

 日向坂46が、けやき坂46時代から掲げる「ハッピーオーラ」というフレーズは、欅坂46とは別個のグループとして時間を歩む中で、自然に生まれ出てきたものです。アイドルとしては一見、オーソドックスな印象に見える言葉でもありますが、先行グループのカラーを踏まえると、それらとの対比で彼女たちの独自性が見えやすくなるかもしれません。これから作品を重ねることで、より鮮明に浮かび上がってくると考えられます。

 坂道シリーズの継承という点では、CDジャケットやミュージックビデオ(MV)、衣装などビジュアルデザインのクオリティーの高さは、先行の2グループを引き継いでいるといえます。例えば、乃木坂46、欅坂46のCDジャケットを振り返ると、多人数グループでありながら、メンバー個別のベストショットを選ぶよりも写真としての統一感ある物語性が重視され、時にメンバーの表情が見えないカットが採用されるなど、絵的な完成度が目指されています。

 日向坂46のデビューシングル「キュン」のジャケットは4種類ありますが、「部室棟での学校生活」という統一された世界観をそれぞれ精度の高い一枚絵で表現するスタイルは、先行グループが築いてきた美的感覚に通じています。

 日向坂46の作品性は、今後、彼女たち名義の作品が積み重ねられることで初めて明確に見えてくるものですが、坂道シリーズの歴史を背負い、アートワークを含めたクリエーティブの高さに期待できるスタートを切りました。今後の活動に注目したいところです。

(文/構成・オトナンサー編集部)

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香月孝史(かつき・たかし)

ライター

1980年生まれ。ポピュラー文化を中心にライティング・批評やインタビューを手がける。著書に「『アイドル』の読み方 混乱する『語り』を問う」(青弓社)、共著に「社会学用語図鑑 人物と用語でたどる社会学の全体像」(プレジデント社)、執筆媒体に「RealSound」など。

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