連休中の外出にも重宝? 乳児用「液体ミルク」の保存・使用方法とは、メーカーに聞く
国内産の乳児用液体ミルクが発売されました。災害や外出時などに重宝しそうですが、その保存や使用方法とは――。

国内産の乳児用液体ミルクが3月、発売されました。お湯を使わずに容器へ移すだけで使用できることから、災害や外出時などに重宝しそうです。一方、気になるのが保存や使用方法です。冷蔵庫で保存したり、哺乳瓶以外の容器で飲ませたりすることは可能なのでしょうか。液体ミルクを発売したメーカーに聞きました。
一日も早い流通が使命と開発
江崎グリコ(大阪市西淀川区)は3月11日、国内初の乳児用液体ミルク「アイクレオ 赤ちゃんミルク」を発売しました。125ミリリットル、希望小売価格は税抜き200円です。
同社のマーケティング担当者に聞きました。
Q.そもそも、この商品を開発した理由は。
担当者「昨今の災害の甚大な被害を目の当たりにしたことや、ワンオペ育児などの課題を踏まえ、当社の事業を通じて社会貢献できないかと考えたためです。液体ミルクを一日も早く市場に流通させることが使命だと思い、商品開発を急ぎました」
Q.「アイクレオ」は粉ミルクの商品もありますが、栄養価は同じなのでしょうか。
担当者「基本的には同じ原料で、母乳を目指した設計になっています。栄養価も(健康増進法に規定されている)『特別用途食品』の表示許可基準に準じています」
Q.製品化で工夫したことは。
担当者「ミネラル含有量を母乳と同程度にして、赤ちゃんの繊細な体に優しいミルクにしています。液体ミルクは長時間かけて加熱殺菌すると、ミルクの成分が一部焦げて茶色がかるため、『アイクレオ』では、超高温・短時間殺菌することで余分な熱を加えず、ミルク本来の白さを保たせました」
Q.なぜ、紙パックを採用したのですか。
担当者「軽くて持ち歩きやすく、使用後の処分も容易なためです。赤ちゃんだけでなく、ミルクを用意するママやパパの利便性も考えました。紙パックは6層構造で、無菌化されたミルクを無菌化されたままの状態で詰めるため、常温で賞味期限6カ月という長期保存が可能で、いざというときの備えにも安心してお使いいただけます」
Q.賞味期限に関する注意点は。
担当者「開封後はすぐにお飲みいただくようお願いしています。開封後、時間を置くと変質する可能性がありますので、その際は飲ませるのを控えてください」
Q.水筒やペットボトルに入れて飲ませることもできますか。
担当者「水筒やペットボトルなどに移し替えて持ち運ぶことはできません。外出先などで哺乳瓶が消毒ができない場合は、使い捨ての哺乳瓶も販売されています。コップを使って授乳する『カップフィーディング』という方法もあります」
Q.製品は常温で保存しなければいけないのでしょうか。
担当者「常温を超えない温度で保存してください。高温多湿、直射日光は避けてください。また、冷蔵庫での保管はご遠慮ください」
Q.売れ行きと反応は。
担当者「想定以上に多くのお客さまに反響を頂いています。ご購入いただいたお客さまからは『調乳の手間が省け感動した。これからも使い続けたい』『液体ミルクの販売は心強い』『多くの人が素晴らしさを実感すると思う』などの意見を頂いています」
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