「パンドラとアクビ」大松裕さんインタビュー、コラボ企画はどのようにして生まれたか
映画「パンドラとアクビ」のプロデューサーを務めた、大松裕さんに単独インタビュー。同作の企画の経緯について聞きました。
映画「パンドラとアクビ」のプロデューサーを務めた大松裕さん。同作は、荒野を歩くパンドラ(小倉唯さん)とアクビ(天城サリーさん)があちらこちらに飛び散った“災いの欠片(かけら)”を探すため、世界中を旅しています。前編は荒野が広がる世界が舞台。スリーホークスタウンに着いた2人は、保安官の三船剛(吉野裕行さん)と酒場のウエートレス・ルイーズ(甲斐田裕子さん)に災いの欠片探しの手伝いを依頼し…「モンスターストライク」の人気キャラ・パンドラとタツノコプロのアクビがコラボしたアニメ映画です。
オトナンサー編集部では、大松プロデューサーに単独インタビューを実施。同作の企画の経緯について聞きました。
パンドラにつり合うキャラとしてのアクビ
Q.「パンドラとアクビ」の企画はいつから始まったのでしょうか。
大松さん(以下敬称略)「最初はモンストでタツノコプロとのコラボができないかという話を頂きました。そこから、ゲームのコラボではなく、アニメを作ろうという話になり、企画がスタートしました」
Q.この2人をメインにした理由は何でしょうか。
大松「モンストの人気キャラを何人かピックアップしていただき、その中でもパンドラが一番人気ということを聞きました。彼女が持っている設定、パンドラの箱を開けて災いが出ていったみたいな話は、物語を作りやすいと感じました。
パンドラというかわいい女の子につり合う、同じステージに立てるキャラをタツノコプロでピックアップし、その中で一番合いそうなのは、アクビかなという結論になりました。2人の見た目の年齢も同じくらいですし、映画的な雰囲気も欲しかったのでロードムービーにしました」
Q.パンドラとアクビを共演させるため、どのようなことを話し合われましたか。
大松「刑事のバディものだと、ベテラン刑事と若い刑事みたいなフォーマットがあり、コントラストをつけたり、ボケとツッコミにしたりすることがありますが2人ともボケです(笑)キャラクター自体似通っているので、どう差別化しようかというのは話し合いました」
Q.アクビの魅力はどういうところだと思いますか。
大松「天真らんまんな女の子でポップという軽やかな印象と、ちょっと意地悪で小悪魔的な部分の2つを内包していますよね。とても立体的なキャラクターだと思ってます。全く知らない人が見ても、デザインでかわいいと思えるアニメの普遍性を持っているところも魅力的だと思います」
Q.アクビのデザインは今風にアップデートされていると思いますが、新しくデザインする上で気をつけたことは。
大松「このアクビのデザインにするにあたり、オーディションをして、ベテランの方やいろいろな方に受けていただきました。今回採用したのは2年目の大倉君というアニメーターです。気をつけたのは、オリジナルの良さを損ねないのはもちろん、描いた人の良さが最大限生かされたデザインであることでした。若いクリエーターが昔のアクビにインスパイアされ、どう発想するかを大事にしました」
Q.本作を手がけた、タツノコプロの新レーベル「BAKKEN RECORD」の立ち上げ経緯を教えてください。
大松「タツノコプロという名前は大きいですが、重い部分もあります。タツノコプロとして、昔のアイデンティティーを大事にするのは大前提ですが、新しいものを作るときに、タツノコプロという名前でいいのかなと思っていました。もう一度、地に足をつけてものづくりのカルチャーというか理想を作りたいと思っています」
映画「パンドラとアクビ」は4月5日から全国順次公開。
(オトナンサー編集部)
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