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子どもが突然果物を食べなくなったら、アレルギーの可能性? 花粉症と関連も? 医師に聞く

子どもが突然、以前は普通に食べていた果物を食べなくなることがあるそうです。ネット上では「アレルギーかも」という声も――。

子どもが突然、果物嫌いになったら…
子どもが突然、果物嫌いになったら…

「子どもが特定の果物を突然嫌いになったら、アレルギーの可能性がある」という投稿が先日、ネット上で話題となりました。ある日突然、特定の果物で喉がかゆくなるような不快感が現れ始め、今まで普通に食べていたものを受け付けなくなるそうです。「花粉症と関係がある」との声もあります。実際のところを、内科医の市原由美江さんに聞きました。

無理に食べさせるのは危険

Q.ある日突然、子どもが特定の果物を食べなくなることがあるそうです。なぜでしょうか。

市原さん「それまで普通に食べていた果物を、そのときの機嫌などによって、たまたま食べないことも考えられます。しかし、アレルギーが関係して食べなくなることもあります。これは食物アレルギーの一種で、『口腔(こうくう)アレルギー症候群』といいます」

Q.どの果物で、アレルギー症状が出る可能性があるのですか。

市原さん「リンゴやナシ、モモ、キウイ、サクランボ、メロン、スイカ、バナナ、オレンジなどです。食べなくなる果物は、それぞれの子どもがどのアレルギーに反応するかで異なります」

Q.どのような症状が出るのですか。

市原さん「生の果物を食べた後、唇や舌、口の中、喉が腫れたり、かゆみやイガイガを感じたりします」

Q.花粉症との関連はあるのですか。

市原さん「花粉にアレルギーのある子どもは、口腔アレルギー症候群を起こしやすいといわれています」

Q.子どもが果物を急に食べなくなると、親は心配になり、無理にでも食べさせてしまいそうです。無理に食べさせると、子どもの体調に変化が起きますか。

市原さん「アレルギーの場合、無理に食べさせることは危険です。腫れやかゆみなどの症状のほか、『アナフィラキシーショック』という、呼吸困難や血圧低下などを伴う症状に陥る可能性もあります。命に関わる恐れもあります」

Q.子どもが特定の果物を食べなくなったとき、親はどのように対応したらよいですか。

市原さん「子どもは成長に伴って好き嫌いが出たり、特定の果物に嫌な印象を抱いたりするなど、食べなくなる原因はアレルギーだけではありません。特定の果物を食べなくなったからといって、必ずアレルギーがあるとは限りませんが、子どもの様子をよく観察し、アレルギーの可能性があるようなら、アレルギー専門医に相談しましょう」

Q.親は、子どもにどのような様子が現れたら「口腔アレルギー症候群」と判断すべきなのでしょうか。

市原さん「ある程度、話せる年齢の子どもならば、口や喉の違和感を言葉やしぐさで訴えてくれる可能性はあります。しかし、そうでなければ、拒否したり泣いたりするだけになると思います。そんなときは、子どもの様子をよく観察し、口腔アレルギー症候群の可能性を疑ってみましょう」

Q.成長すると、発症の可能性は低くなるのですか。

市原さん「普通の食物アレルギーでは、成長とともに、アレルギーが出ていた食べ物も食べられるようになる可能性が高いことが分かっています。しかし、口腔アレルギー症候群は、加齢とともに症状が出なくなることは少ないです。一方で、花粉症を治すことで口腔アレルギー症候群が起こりにくくなるという報告もあるので、アレルギー専門医に相談してみてください」

(オトナンサー編集部)

市原由美江(いちはら・ゆみえ)

医師(内科・糖尿病専門医)

横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック副院長。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医に。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のために患者会や企業での講演活動を行っている。また、医師と患者両方の立場から患者の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。糖尿病専門医として、患者としての経験から、ダイエットや食事療法、糖質管理などの食に関する知識が豊富。1児の母として子育てをしながら仕事や家事をパワフルにこなしている。オフィシャルブログ(https://ameblo.jp/yumie6822/)。

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