阿部純子、主演作「ソローキンの見た桜」の“一人二役”で気をつけたこと
映画「ソローキンの見た桜」主演の阿部純子さんに単独インタビュー。一人二役の演じ分けや、ロシアでの撮影などについて聞きました。

映画「ソローキンの見た桜」主演の阿部純子さん。同作は、駆け出しのテレビディレクターの桜子(阿部さん)が、日露戦争時代に亡くなったロシア兵を埋葬する墓地の取材のためロシアへ行くことに。一方、日露戦争時代、傷ついたロシア兵捕虜の看護に従事していたゆい(阿部さん・二役)は戦争で兄を亡くしたため、心の奥底ではロシア兵を許すことができずにいましたが、ロシア軍少尉ソローキンと次第に引かれ合っていく…ラジオドラマ「松山ロシア人捕虜収容所外伝 ソローキンの見た桜」の実写化作品です。
オトナンサー編集部では、阿部さんに単独インタビューを実施。一人二役の演じ分けや、ロシアでの撮影などについて聞きました。
古風な女性と強い女性を演じ分け
Q.現代パートと過去パート、一人二役をやられた感想は。
阿部さん(以下敬称略)「ありがたいことに、一人二役というとても珍しい機会を頂きました。ゆいの場合は、昔ながらの古風な人で、父親の言うことは絶対という時代で生きた女性でした。桜子は、社会に出て活躍している強い女性というイメージで、私と同年代という設定の女性だったので演じ分けやすかったです」
Q.演じ分けで、どんなことに気をつけましたか。
阿部「ゆいの場合は、衣装さんとメイクさんがアイデアを出してくださったので助かりました。衣装さんが手作りで白衣を作ってくれたり、着物も当時のものを借りてきてくれたり、メイクさんも当時の資料を集めて髪の結い方を提案してくれました。いろいろな意見を取り入れたので、ゆいを演じる上で演じやすかったです。
桜子の場合は、私自身が持っている感情を大事にしようと思いました。ロシアに行ったときの感情や初めて日記を手にしたときの驚きに自分の感情と共通する部分があったので、そういう部分を生かして演じました」
Q.ロシア撮影はいかがでしたか。
阿部「今回の撮影で初めてロシアに行きました。サンクトペテルブルクの美しい街並みやおいしいご飯に非常に良い刺激を受けました。期間は1週間でした。撮影が4日くらいで、日中ずっと撮影というわけではなかったので、休憩中にいろいろ見て回りました。食べ物はボルシチがおいしかったです。お店によって味が全然違いました」
Q.昨年は映画「孤狼の血」やドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」など大活躍の一年だったと思います。2018年を振り返っていかがですか。
阿部「現場にとても恵まれていたと感じています。作品によってテイストも違いますし、作品ごとに染まれたのでとてもいい一年でした」
Q.今年はどんな年にしたいですか。
阿部「作品を一つ一つ丁寧にしていくのはもちろんなのですが、たくさん映画を見たり、本を読んだり、音楽を聞いたり、舞台を見たりして吸収しながら、自分のお芝居に還元して映画やドラマで表現できるといいなと思っています」
Q.オフの日はどんなことをされて過ごしていますか。
阿部「ご飯を作るのが好きで、なるべくバランスのいい食事を作るために、食育の勉強をしています。他には、舞台を見るのが好きで、宝塚や歌舞伎を見に行っています。アウトドアも好きで、年初めに山に登りました。年が明けて4日に宝塚を見て、5日には高尾山に登っていました(笑)」
Q.映画以外で興味のあることを教えてください。
阿部「今一番興味があるのは本で、ジャンルを問わずよく読んでいます。レビューを書いたりしてみたいです。他には、ラジオですね。以前ラジオに生出演させていただいたことがあり、初めて声がいいと言われ、それがうれしかったです(笑)また挑戦してみたいと思っています。歌舞伎など日本の伝統的な文化に触れることも好きで、観劇に行くことも多いです」
映画「ソローキンの見た桜」は3月22日から全国公開。
(オトナンサー編集部)
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