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「離婚貧乏」~別れた悪妻への高額支払いに悩まされる2人の男性の悲劇(下)

離婚後も“悪妻”への支払いに悩まされる「離婚貧乏」。それぞれの地域の特性をよく表していると思われる、2人の男性のケースを紹介します。

 「離婚貧乏」に陥った男性の実態とは?
「離婚貧乏」に陥った男性の実態とは?

 離婚後も“悪妻”への支払いに悩まされる「離婚貧乏」。その地域ごとの特性を紹介していますが、後編の今回は、収入減の中、月9万円の養育費と慰謝料に悩まされる北海道の38歳男性のケース(※続き)と、多額の借金を抱えた妻と離婚した東京都の46歳男性のケースを見ていきます。

妊娠の責任を取って入籍

「8月には彼女の子どもが生まれる予定なんです!」

 圭太さんは、子の誕生という明るい話題を暗い表情で語りますが、今回の件を地元の友人に話したところ、離婚した圭太さんを励まそうと同窓会を開いてくれたそう。圭太さんは、高校の同級生である彼女とお互いに酔った勢いで一夜を共にしたのですが、特に付き合っていたわけでもなく、クラスメイトの一人に過ぎないのに彼女が妊娠していることが判明し…離婚したばかりなのに、妊娠の責任を取る形で彼女と籍を入れざるをえなかったそうです。

 都会と田舎の娯楽は天と地ほどの差があります。都会には娯楽スポットがあまたありますが、田舎には高級フレンチも高層階からの夜景も、五つ星ホテルもありません。手っ取り早くストレスを発散できるのは酒やたばこ、パチンコ、そして何よりもセックスです。たいしたデートコースもないので、さっさとホテルへ向かうのも当然といえば当然。圭太さんは前妻との離婚から半年間、たまり過ぎた欲求のせいで我を忘れたのか、避妊するタイミングを逸したようです。自分が前妻への債務を毎月9万円も抱えているフリーターだということを忘れて。

「彼女もしばらく働けなくなって、弱っちゃいましたよ!」

 圭太さんは自嘲気味に言いますが、毎月12万円ほど稼いでいた彼女も仕事を辞めざるをえず、新しい家族も扶養することに。そもそも、彼女は圭太さんの懐事情…片道1時間の工場で働くので家事や育児を手伝うのは不可能で、しかも、交通費を除けば月17万円しか稼ぎがないのに前妻に毎月9万円を搾取されることを何も知らなかったので、彼女は最近、うつっぽい症状が現れており、心身ともに具合を崩してしまったようです。

「今年は(前妻の)娘の誕生日に服をプレゼントしようと思っていたんですが、結局は何もできずに情けない限りです。自分の生活ができないんじゃ仕方がないですし、もっと借金が増えてしまいそうです」

 圭太さんは特別な資格や技術がないので、函館という場所でもっと良い条件の職に就くのは難しそうです。今現在、実家で厄介になっており、両親の厚意で家賃や食費を免除されているから何とかなっているものの、今以上の稼ぎを得ようと東京へ向かっても、都内の家賃や物価の高さを考えると「一歩を踏み出せない」と言います。前妻に頭を下げるのが先決ですが、圭太さんは「それだけは嫌なんです!」と言い切り、現状、八方ふさがりの状態に陥っていると言わざるをえません。

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露木幸彦(つゆき・ゆきひこ)

露木行政書士事務所代表

1980年12月24日生まれ。いわゆる松坂世代。国学院大学法学部卒。行政書士・ファイナンシャルプランナー(FP)。金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。男の離婚に特化し行政書士事務所を開業。開業から6年間で有料相談件数7000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6300人を突破し、業界最大規模に成長させる。他で断られた「相談難民」を積極的に引き受けている。自己破産した相手から慰謝料を回収する、行方不明になった相手に手切れ金を支払わせるなど、数々の難題に取り組み、「不可能を可能」にしてきた。朝日新聞、日本経済新聞、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインで連載を担当。星海社の新人賞(特別賞)を受賞するなど執筆力も高く評価されている。また「情報格差の解消」に熱心で、積極的にメディアに登場。心理学、交渉術、法律に関する著書を数多く出版し「男のための最強離婚術」(7刷)「男の離婚」(4刷、いずれもメタモル出版)「婚活貧乏」(中央公論新社、1万2000部)「みんなの不倫」(宝島社、1万部)など根強い人気がある。仕事では全国を飛び回るなど多忙を極めるが、私生活では30年以上にわたり「田舎暮らし」(神奈川県大磯町)を自ら実践し「ロハス」「地産地消」「食育」の普及に努めている。公式ブログ(https://ameblo.jp/yukihiko55/)。

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