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スマホ誤操作で女性の下着を撮影…「盗撮犯」の疑いはどうしたら晴らせる?

スマホの誤操作で冷や汗をかいた経験はありませんか。今回は、駅の階段などで盗撮犯に間違われたときにどう対処したらよいのか、法的側面から考えます。

自分のスマホが偶然、女性のスカート内を撮影していたら…

 スマートフォン(スマホ)を誤ってタップしてしまった経験は誰にでもあるはず――。スマホはわずかな指の動きにも反応するため、意に反した動作を引き起こしてしまうことがしばしばあります。

 例えば、スマホを操作しながら駅の階段を上がっているときに動作を誤り、自分の前にいた女性のスカートの中が偶然、カメラに写ってしまったらどうしますか。シャッター音に気付いた女性が駅員と警察官を呼び、私はしどろもどろになって…。

 こうした場合に自らの無実を証明することはできるのでしょうか。オトナンサー編集部では、弁護士の藤原家康さんに話を聞きました。

「なぜ押したのか」合理的な説明が必要

 藤原さんによると、誤って撮影してしまったその写真自体が、無実の証拠になる場合があるといいます。「被写体(=女性の下着)が画面いっぱいに写っているか、誤って撮影されたとわかるような写真かという違いによって、わざと撮影したものでないことが立証できる場合があります」(藤原さん)。

 さらに「スマホのどの画面をいじっていて、そこからなぜ撮影画面に切り替わり、撮影ボタンを押すに至ったか」を合理的に説明することができれば、それも無実の証拠になり得るそうです。

目撃者や防犯カメラの情報も頼りに

 思いもよらぬハプニングに気が動転しても、その場に自分以外の人がいれば少し安心。藤原さんは「事件発生時に知り合いが一緒だったり、目撃者がいたりすれば、無実を証言してくれる可能性もあります」。また、防犯カメラの映像内容も無実であることの証明になり得るといいます。

 ハプニングはいつ、どんな場所で起きるかわからないもの。駅の階段やエスカレーターなどの公共の場では、スマホを触らないようにする心掛けも必要かもしれません。

(オトナンサー編集部)

藤原家康(ふじわら・いえやす)

弁護士

東京大学法学部第一類卒業。2001年10月弁護士登録(第二東京弁護士会)。一般民事事件・刑事事件・家事事件・行政事件・破産事件・企業法務などに携わる。日本弁護士連合会憲法委員会事務局次長、第二東京弁護士会人権擁護委員会副委員長などを歴任。中学校・高校教諭免許(英語)も保有する。TBS「ひるおび!」「クイズ!新明解国語辞典」「夫婦問題バラエティ!ラブネプ」、フジテレビ「お台場政経塾」などメディア出演多数。

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