知らない人に子どもの“水着姿”を撮られた…「やめてほしい」「怖い」などの声、法的問題は?
所持やSNS公開で児童ポルノ法違反も
Q.公共の場で他人の子どもの水着姿を無断で撮影する行為について、法的な問題はありますか。
牧野さん「『ひそかにのぞき見る』行為ではないため、軽犯罪法は適用されません。しかし、写真の撮影が、東京都迷惑防止条例の『正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、または人に不安を覚えさせるような行為であって、人の通常衣服で隠されている下着または身体を』撮影する場合には、条例違反に該当する可能性があると思います。
また、その写真が『児童ポルノ』に該当し、その写真を他人に提供する目的の場合は、児童ポルノの製造にあたり、児童ポルノ法違反(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)となる可能性があります」
Q.風景撮影や記念撮影に、偶然写り込んでいた場合はどうでしょうか。
牧野さん「写真全体を見て、客観的に『偶然写り込んだ』ものと判断されれば、問題ないでしょう。ただし、先述の通り、アングルなどによっては、記念撮影をするふりをして傍らの児童を撮影していたと解釈される可能性もあります」
Q.その他、他人の子どもの無断撮影に関して、気を付けるべき行為はありますか。
牧野さん「撮影した写真が児童ポルノに該当する場合、その写真をSNSに無断で投稿し、公衆に公開すれば、児童ポルノ規制法違反(公然陳列等で5年以下の懲役または500万円以下の罰金)となる可能性があります。さらに、被害者の評判をおとしめた場合、刑法の名誉棄損罪(3年以下の懲役もしくは禁固または50万円以下の罰金)の可能性も出てきます。
また、写真の内容が、『ことさらに児童の性的な部位(性器等もしくはその周辺部、臀部または胸部)が露出されまたは強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させまたは刺激するもの』である場合、所持しているだけでも児童ポルノ法違反とみなされる可能性があります。
ただし、児童ポルノ規制法では、所持の要件について厳格に規定しており、『自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者および児童ポルノに該当する児童の姿態を視覚により認識できる方法により描写した情報を記録した電磁的記録を保管した者(自己の意思に基づいて所持するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る)』に対して、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処するとしています(同法11条)」
Q.自分の子どもが盗撮の被害に遭った場合、どうすればよいのでしょうか。
牧野さん「盗撮犯を見つけた場合や被害に遭った場合、携帯電話やデジカメを活用して盗撮者の画像を撮影し、証拠を残しておくことが必要です。民法709条の不法行為に基づいて、権利を侵害された被害者は、被った精神的損害(慰謝料)の賠償を加害者へ求めることができます。ただし、民事裁判に発展するケースは少なく、和解で解決するケースがほとんどです。和解金の額は事案により異なりますが、おおむね10万~100万円の範囲が相場です。
なお最近では、水着を透かせて裸の姿を撮影する技術を利用した『赤外線透過盗撮』が増えています。こうした犯罪から子どもたちを守るために、赤外線透過盗撮防止素材を使用した水着の着用を検討する必要があるでしょう」
(ライフスタイルチーム)

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