【婚活】お見合いでは“すてきな王子さま”だったのに…婚活女性が「蛙化現象」を起こしたエリート男性たち
2023年以降、すっかり浸透した「蛙化現象」。結婚相談所を運営する筆者が目撃した、婚活シーンでの生々しい「蛙化現象」と、その末路とは――。
仲人である筆者が運営する結婚相談所の会員女性たちが、最近、婚活がうまくいかないときに口にする言葉があります。
「私、蛙化現象が起きてしまうんです」
これは、「2023ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10にも選出された言葉です。20代半ばくらいまでの若者の総称、いわゆる「Z世代」の人たちが、この言葉を恋愛においてよく使い始めたそうです。それが浸透し、今や恋愛や婚活をしている人たちの間では、ポピュラーな言葉になりつつあります。
今回は、婚活中に起こる「蛙化現象」について考えてみましょう。
蛙化現象とは、なんぞや?
「蛙化現象」は、そもそもはグリム童話の『カエルの王様』に由来する言葉のようです。お姫さまの前に現れた醜いカエルが、実はすてきな王子さまだった……というお話ですね。
蛙化現象はもともと、「(女性が)ある男性に好意を持っていたが、相手が自分に好意を持ったと分かった瞬間に気持ちが冷めてしまう」ことを意味する言葉だったようです。しかし、それが次第に変化していって、最近では「好印象だった相手のちょっとした言動で、気持ちが一気に冷めてしまう」ことをいうようになりました。
山本えみかさん(28歳、仮名)は、婚活を始めて3カ月になります。目がくりっとしていてアイドル顔負けの美人なので、サイトに登録するや、たくさんのお申し込みがかかりました。
そんな中でお見合い後、初めて仮交際に入ったのは、年収が800万円の藤本まさるさん(31歳、仮名)でした。
ファーストデートを終えたえみかさんから、こんな連絡が来ました。
「お見合いのときは、スーツだったのですごくすてきに見えたのですが、私服で現れたまさるさんにがっかりしてしまいました。ポロシャツをズボンにインして、ベルトをしていたのですが、そのベルトがカジュアルな服装には合わない、スーツのズボンにするようなタイプ。それに、セカンドバッグを小脇に抱えてきたんです。昭和のおじさん風で、年より老けて見えました」
そこで、私は言いました。
「人には変えられるところと、変えられないところがあります。身長は変えられないけれど、体重や体形や変えられる。そんな中で見た目は、最もすぐに変えられるところですよ。まさるさんは上場企業で働いていて年収もあるのだから、親しくなったら一緒に買い物へ行って、えみかさんが洋服を選んであげたらいいのではないですか?」
こうして2度目のデートをしたようですが、えみかさんの気持ちは、さらに離れてしまったようです。
「今回の私服もダサダサでした。あと、ランチが簡単なコースだったのですが、スープをズーズーと音を立てながら飲んでいる姿を見て、40%くらい残っていた気持ちがゼロになりました。交際終了でお願いします」
お見合いのときは、上場企業に勤めるエリートサラリーマンのまさるさんはまさに、目の前に現れたすてきな王子さま。しかし、初デートのときの昭和チックな服装と、2回目のデートでズーズーと音を立ててスープを飲む姿に、王子さまが“蛙”になってしまったようです。
コメント