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「ダイコン」の食べ過ぎが招く「体の不調」って? 管理栄養士が“リスク”を解説

寒い季節に食べたくなる料理に欠かせない「ダイコン」。「体にいい」「栄養が豊富」ともよくいわれますが、実際にどんな栄養素が含まれているのでしょうか。管理栄養士が解説します。

食べ過ぎると「不調」に?
食べ過ぎると「不調」に?

 おでんや鍋、煮物など、寒い季節に食べたくなる料理に欠かせない野菜の一つといえば「ダイコン」です。「体にいい」「栄養が豊富」ともよくいわれますが、食べ過ぎると、逆に体の不調を招いてしまう可能性もあるようです。そこで、ダイコンに含まれる栄養素や、食べ過ぎによるリスクについて、管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。

食べ過ぎると下痢を引き起こす可能性

Q.ダイコンに含まれている栄養素について教えてください。

桜井さん「ダイコンはカロリーが低く、低糖質であるのが特徴です。栄養素としては、抗酸化作用や美肌の効果があるビタミンC、腸内環境を整える食物繊維、脂質や糖質の代謝の働きを助けるビタミンB群、余分な塩分を排出して体内の調整をしてくれるカリウムなどが含まれます」

Q.ダイコンの栄養をしっかり摂取できる、お勧めの調理方法はありますか。

桜井さん「ビタミンCやカリウムは水溶性で、水にさらすと流れ出てしまいます。そのため、ゆでたり煮たりするときにはスープや鍋物として活用できると、栄養を効率よく摂取できます。また、すりおろしなどで生のまま食べるのもいいですね。

さらに、ダイコンは葉の部分にも栄養が多く含まれています。先述した栄養素の他に、新陳代謝のアップが期待できるビタミンA、丈夫な骨を作るカルシウムやビタミンKなどが多く含まれるので、炒めたり煮物に入れたりするとおいしく食べられます」

Q.ダイコンを食べ過ぎてしまうと、何らかのリスクがあるのでしょうか。

桜井さん「ダイコンは体の熱を冷ます効果があるため、食べ過ぎると胃腸に負担をかけて下痢などを引き起こす可能性があります。また、ダイコンの辛み成分のもとである『イソチオシアネート』には抗菌作用があるのですが、過剰に摂取することで胃液の分泌を促してしまい、胃痛などにつながることも考えられます」

* * *

 煮物や鍋など、寒い季節の料理に大活躍するダイコン。生でも食べられて、葉の部分も余すことなく使えるなど、料理の幅を広げてくれる野菜です。食べ過ぎには注意が必要ですが、栄養豊富なので、ぜひお好みの調理方法で取り入れてみてくださいね。

(オトナンサー編集部)

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桜井この(さくらい・この)

管理栄養士

管理栄養士歷20年。栄養指導人数5,000人超。総合病院、高齢者施設、産婦人科小児科での勤務の後、栄養士の指導にも従事。現在はフリーの管理栄養士として、個人の栄養・食事相談から企業・飲食店・サロン・スポーツジム等の献立作成まで、幅広い活動を行う。

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