J・A・バヨナ監督に聞く、「ジュラシック・ワールド/炎の王国」撮影のポイント
映画「ジュラシック・ワールド/炎の王国」のJ・A・バヨナ監督にインタビューを実施。監督を務めることになった経緯などを聞きました。

映画「ジュラシック・ワールド/炎の王国」でメガホンを取ったJ・A・バヨナ監督が、PRのために来日しました。同作は、恐竜が住むイスラ・ヌブラル島に火山の噴火の兆候が表れ、恐竜行動学の専門家であるオーウェン(クリス・プラットさん)が、パークの元運営責任者で現在は恐竜保護団体代表のクレア(ブライス・ダラス・ハワードさん)と共に、恐竜を救うべく島に向かうも噴火が……というストーリーです。
オトナンサー編集部では、バヨナ監督にインタビューを実施。監督を務めることになった経緯や脚本を読んだ感想、撮影のポイントなどを聞きました。
夏の家族映画であると同時に…
Q.監督を引き受けた経緯を教えてください。
バヨナ監督(以下敬称略)「本作で制作を務めたフランク・マーシャルやコリン・トレボロウと共に、制作総指揮を務めたスティーブン・スピルバーグたちと何年も仕事をしようと話していて、前作『ジュラシック・ワールド』の監督の話もありましたが、タイミング的にできませんでした。
『ジュラシック・ワールド』が成功し、続編が作られることになって声を掛けてもらったので、監督を引き受けることにしました」
Q.脚本を見た最初の感想を教えてください。
バヨナ「初稿を読んでまずやることは、物語とテーマを理解することです。トーンとしては皆で楽しめる夏の家族映画というのは分かりました。同時に、一連の概念と考え方があると思いました。
それは、オーウェンとクレアたちが島を離れた後で、問題は島だけでなく世界にあるのだということです。原作者のマイケル・クライトンが描きたかったことは、わからないものを受け入れていくことだと思います」
Q.物語の後半は、ホラー的な雰囲気を意識して撮られたのですか。
バヨナ「これは、脚本にも最初からあったところで、私がより良い方向に突き詰めたいというか、要素を大きくしたいと思いました。だから、そのように感じられたかもしれませんが、全体を通してファミリーの要素も含まれているので、それが壊れないようにもしました。
1本目のスタイルも壊さないようにしつつ、その中にあるサスペンス要素を出そうと思いました」
Q.撮影中に音楽をかけていたそうですが、その狙いと効果を教えてください。
バヨナ「セット全体のトーンが音楽で決まり、こんなシーンだということをスタッフ全員が理解しやすくなります。また、俳優がより自由になり、カメラの前で起こってることに集中しやすくなります」
Q.メインテーマが流れる回数が減っていて、使うシーンを選んでいるように感じましたが、意図的だったのですか。
バヨナ「どこで音楽を使うか、どんな音楽を使うか担当と話し合いました。私が注文したのは、『ノスタルジーを出すためだけに音楽を使うのだけはダメだ』ということ。物語を進めなければいけないので、引き止めるための音楽は使わないと話し合いました」
Q.CGよりもアニマトロニクスを多く使われたそうですが、その理由は何でしょうか。
バヨナ「脚本を読んだ段階で、恐竜が安定していたり、動きが少ないシーンがあったのでアニマトロニクスで遊べるシーンが多いと思いました。複雑な動きを見せるシーンはCGを使いましたが、アニマトロニクスとCGの混合はうまくいったと思います」
映画「ジュラシック・ワールド/炎の王国」は7月13日から全国公開。
(エンタメチーム)
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