オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

不良少年が路上で2匹の“捨て猫”を拾う漫画 意外な優しさに「心が温かくなった」

不良と猫との出会いを描いた漫画が話題に。バイトの面接に落ちたため、イライラしながら道を歩いていた不良少年。そこで、段ボールにいた2匹の猫を見つけますが…。

「不良がネコに助けられてく話」の1カット=常喜寝太郎(@TaketoraTsuneki)さん提供
「不良がネコに助けられてく話」の1カット=常喜寝太郎(@TaketoraTsuneki)さん提供

 不良と猫との出会いを描いた漫画「不良がネコに助けられてく話」が、SNS上で話題となっています。バイトの面接に落ちたため、イライラしながら道を歩いていた不良少年。そこで、段ボールにいた2匹の猫を見つけますが…という内容で、「心が温かくなった」「元気が出た」「不良でも優しい人がいる」などの声が上がっています。漫画の作者に話を聞きました。

不器用で優しい不良を描く

 この漫画を描いたのは、常喜寝太郎さん(27、ペンネーム)。2016年に漫画家デビューしました。「週刊モーニング」(講談社)で月2回、4コマ漫画を発表しています。

Q.漫画を目指そうと思ったのはいつ頃ですか。

常喜さん「幼稚園の時です。昔、漫画家志望だった母に絵を教えてもらったのがきっかけです。ちなみに、その前は『忍者』になるのが夢でしたが、セロハンテープの台を足の上に落として骨折し、断念しました」

Q.SNSで漫画を発表することも多いのですか。

常喜さん「今年に入って増えました。『何か起これ!』という気持ちで投稿しています。20歳で出版社への売り込みを始め、これまでに500回ほどネーム(漫画の設計書のようなもの)を持ち込みましたが、ボツが続きました。出版社に持ち込む際は『頼むから通ってくれ!』という気持ちでいっぱいですね」

Q.今回の漫画を描いた理由は。

常喜さん「不良ってどちらかというと嫌われ者だと思うんです。浮世離れした存在というか。でも、不良の目につく行動って、何か表現したいけど方法を知らないだけで、本当は誰かに認められたいんですよね。

タカシ(主人公)は自分の顕示欲とは別に、純粋に猫を何とかしたいという気持ちで動きます。彼からにじみ出る、不器用で乱雑で、でもピュアで真っすぐでどこか切ないという、不良の二面性を表現したいと思いました」

Q.常喜さんは猫が好きですか。

常喜さん「大好きです。高校生の時、ローソンで拾った猫を今でも実家で飼っています。下宿では飼えないので、外を散歩している猫を眺めています。鳴き声がするとベランダに出て探します。猫カフェのライブ配信も見ています」

Q.読者からはどのような意見が寄せられていますか。

常喜さん「『優しい世界』『切ない』『里親に渡さないでほしい』などです。切なくても優しくて、うそくさくならない漫画に仕上げることを意識し、タカシと2匹の猫の成長をしっかり描いていきたいと思います。ツイッターで返信を頂けるのはうれしいです」

Q.今後、取り組んでいきたいことは。

常喜さん「誰かに何かを伝えることを続けていきたいです。漫画のほか、舞台や映像などさまざまな表現方法がありますが、一番やりたいのは実はラジオなんです。表現者として活躍することが目標です」

(報道チーム)

1 2

コメント