北海道では飲む “カップ焼きそば”の戻し湯、「調理」の活用も 東洋水産に聞いた
カップ焼きそばで使ったお湯は、スープなどの調理に活用したり、飲んだりしても問題ないのでしょうか。「昔ながらのソース焼そば」などのカップ焼きそばを製造する、東洋水産の広報担当者に聞きました。
市販の「カップ焼きそば」は、お湯を入れて5分程度浸した後、容器の穴からお湯を捨てて作るのが一般的です。一方、カップ焼きそばで使ったお湯を捨てずに、スープなどの調理に活用したり、そのまま飲んだりする人もいるようです。ネット上では、「カップ焼きそばの残り湯にコンソメを入れて飲むとおいしい」「北海道では、カップ焼きそばのお湯を飲む」といった内容の意見が上がっています。
カップ焼きそばで使ったお湯は、スープなどの調理に活用したり、飲んだりしても問題ないのでしょうか。「マルちゃん 昔ながらのソース焼そば」などのカップ焼きそばを製造する、東洋水産(東京都港区)CSR広報部の担当者に聞きました。
「スープのもと」付きの商品が好評
Q.カップ焼そばで使用したお湯は、スープなどの調理に活用したり、そのまま飲んだりしても問題ないのでしょうか。
担当者「カップ焼そばの調理で使用したお湯には若干ですが、麺の油や塩分が含まれています。そのため、お湯をスープなどの調理に活用した場合、麺や具材のうまみを料理に加えることができるほか、戻し湯を飲むとエネルギーを摂取することができます。
当社では、“スープのもと”付きのカップ焼きそばを販売しており、主な商品としては、中華スープのもとを付けた『マルちゃん 昔ながらのソース焼そば』と北海道限定商品の『マルちゃん やきそば弁当』のほか、ワカメスープのもと付きの東北・信越地区限定商品『マルちゃん 焼そばバゴォーン』があります。
このうち、やきそば弁当の中華スープは戻し湯での調理、焼そばバゴォーンのワカメスープは、熱湯での調理をそれぞれ推奨しています。昔ながらのソース焼そばは、戻し湯、熱湯、どちらを使ってもおいしくお召し上がりいただけます。
もともと、昔ながらのソース焼そばには中華スープのもとを付けていませんでしたが、食事の満足感を向上させる目的で、2022年2月から付属した状態で販売しています」
Q.なぜ、スープのもと付きのカップ焼きそばを販売するようになったのでしょうか。
担当者「やきそば弁当の発売と関係があります。もともと、やきそば弁当は1975年8月に本州で発売した商品で、北海道で販売を開始したのは翌年の2月です。北海道での販売にあたり、道内のお客さまの好みに合わせるために、麺やソースを若干変更しました。
また、寒さが厳しい冬の北海道でも商品の需要が減らないようにするために、戻し湯で調理する中華スープのもとを付けるキャンペーンを行ったところ、多くのお客さまからご好評をいただきました。キャンペーン終了後、スープのもとを付けない状態でやきそば弁当を販売していましたが、『スープ付きに戻してほしい』という要望を多くいただいたため、スープのもとを付けた状態で販売することになりました。
その後、やきそば弁当は、他の地域では販売を終了しましたが、北海道では人気だったため販売を続け、ロングセラー商品に成長しました。やきそば弁当は、基本的に北海道内のスーパーやコンビニなどのほか、新千歳空港の土産物店で取り扱っていますが、北海道以外の地域でもアンテナショップや物産展などで購入可能で、人気が高い商品です」
カップ焼きそばの戻し湯を捨てずにスープに活用するのは、エコな取り組みかもしれません。昔ながらのソース焼そばを購入した際は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(オトナンサー編集部)
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