「キッチンが臭い!」と感じたときに掃除するべき“5つの場所” 掃除のプロがコツ伝授
きれいに掃除しているつもりでも悪臭が発生してしまうキッチン。どこをどのように掃除すれば、悪臭を取り除けるのでしょうか。掃除のプロが教えます。
「何だかキッチンが臭い…」と感じたとき、あなたはどうしますか。キッチンは、小まめに掃除をして清潔を保っているつもりでも、なぜか悪臭が発生してしまいやすい場所。キッチンで不快なにおいがしたとき、どこをどのように掃除すればいいのでしょうか。キッチンの悪臭を取り除く掃除術について、ハウスクリーニングアドバイザーの有賀照枝さんに聞きました。
生ゴミ、油、ほこりが悪臭の原因に
Q.そもそも、なぜキッチンは悪臭が発生しやすいのですか。
有賀さん「キッチンでは水や火、さまざまな種類の食材や調味料などを使うので、悪臭の一番の原因は、それをエサにした雑菌の繁殖によるものです。
特に、シンク内にある三角コーナーに長時間放置した生ゴミや、排水口のゴミ受けの網目やワントラップに生ゴミの細かなカスなどがたまると、そこに雑菌が繁殖してヌメヌメし、悪臭を放つようになります。また、『温度』『湿度』『栄養』の条件がそろいやすいので、カビも発生しやすくなります。ワントラップよりも先の排水管内に汚れがたまって、においが上がってくることもあります。
他には、IHやガスコンロで調理をしたときに、油や調味料が周辺に飛び散ったり、レンジフードのフィルターなどに油やほこりがたまったりした際、そのままにしておくと、悪臭の原因につながります」
Q.「キッチンが臭い!」と感じたとき、チェックすることが推奨される場所はどこでしょうか。
有賀さん「キッチンで不快な臭いがしたとき、チェックするとよい場所は次の5カ所です」
【排水口・三角コーナー】
食材のカスや油汚れがたまりやすく、それをエサに雑菌やカビが繁殖しやすくなります。三角コーナーや排水口のゴミ受け、ワントラップを外して、ヌメヌメしていないかチェックしましょう。
汚れている場合は、泡タイプの塩素系漂白剤を満遍なくスプレーして、数分置いたら洗い流します。ワントラップを外して出てくるパイプ内側に汚れがたまっていた場合は、市販のパイプクリーナーを使って汚れを取り除きましょう。
【ゴミ箱】
キッチンのゴミ箱も、排水口や三角コーナーと同様に雑菌が繁殖しやすく、悪臭が上がってきやすい場所です。定期的にゴミ箱を洗い、生ゴミから出る汁漏れ対策として底に新聞紙などを敷いて小まめに交換すると、メンテナンスが楽です。
【魚焼きグリル】
魚焼きグリルの網やプレートがきれいでも、グリル庫内に飛び散った魚などの脂が悪臭の原因になっていることもあります。セスキ炭酸ソーダを染み込ませたキッチンペーパーを密着させ、汚れを緩めてから拭き取り、しっかり水拭きします。
【レンジフード・コンロ周り】
レンジフードのフィルターや本体も、長期間掃除をしていないとにおいの元になります。魚焼きグリル同様に、セスキ炭酸ソーダを使ってしつこい油汚れを落としましょう。
【食器洗い乾燥機・電子レンジ・冷蔵庫などのキッチン家電】
食材のカスや油の飛び散りなどをそのままにしておくと、やはり悪臭が発生します。食器洗い乾燥機は、特に残菜フィルターを小まめに洗いましょう。電子レンジ庫内は、きれいな布巾をぬらして緩く絞り、1分ほど温めて、その布巾で庫内を拭き掃除します。冷蔵庫も思いの他、雑菌が繁殖しやすいので、アルコールなどの除菌剤を使って拭き掃除を行いましょう。
なお、これら5カ所以外では、雑菌が繁殖して悪臭がしやすい布巾を小まめに洗ったり、換気がよくないためにカビ臭がすることもあるシンク下などの収納スペースを、天気のいい日に扉を解放して換気したりしましょう。
Q.「不快なにおいが発生しにくいキッチン」にするには、どうすればよいですか。
有賀さん「日頃から悪臭を発生させないようにする工夫として、ゴミ箱や冷蔵庫の中などには重曹や市販の消臭剤を、シンクの排水口にはヌメリ予防剤などを活用するのも一案です。
NG行為としては、金属たわしなど傷がつきやすい物で、シンクや排水口の掃除をしないことです。傷に汚れが入ると雑菌がより繁殖しやすくなり、悪臭の元になる上、掃除も大変になります。また、塩素系漂白剤を使う場合には、ゴム手袋を着用の上、換気を行いましょう。酸性の洗剤と同時に使うことは絶対にNGです。
キッチンは毎日の食事を作る場所です。そのため、すぐに汚れがたまり、それが元で悪臭が発生しやすくなる場所でもあります。一番の解決策は、悪臭が発生する場所を押さえた小まめな掃除に限ります。とはいってもなかなか難しいと思うので、排水口のゴミ受けだけ、ゴミ箱の蓋だけ…など1カ所ずつでも場所ごとにローテーションで汚れを取り除いていくようにしましょう」
(オトナンサー編集部)
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