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2022年下半期「インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種」発表 1位の業種「1社あたり6.65件」のクレーム数

2022年下半期「インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種」が発表されました。「1社あたり6.65件」のクレーム数となった1位の業種とは……。

悪評・クレームが多い上位10業種は…
悪評・クレームが多い上位10業種は…

 AI与信管理サービスを提供するアラームボックス(東京都新宿区)が、2022年下半期の「インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種」をランキング形式で発表しました。

自粛緩和の影響も?

 調査は2022年7月1日から同年12月31日にかけて、同社でモニタリングしており業種登録がされていた1万1283社を対象に実施。インターネット上に投稿された口コミのうち、同社が「悪評・クレーム」と分類したものを集計しています。

 スマートフォンやSNSが普及し、情報収集・発信を誰でも手軽に行えるようになった現在ですが、消費者庁が発表した「消費者意識基本調査(2022年)」によると、SNSの利用を情報収集目的で活用している人が84.1%と最も多くを占めていることが分かりました。これを受け、同社では「SNSをはじめとしたネット上の評判が企業に大きな影響を与えていることは明らか」とし、「企業は悪評やクレームなどの書き込みが事業に悪影響を与えないよう、適切なレピュテーションマネジメント(評判管理)を行う必要があるといえます」と、今回の調査背景についてコメントしています。

 調査結果によると、「インターネット上で悪評・クレームが多い業種」の1位は「無店舗小売業」。1社あたりの平均悪評・クレーム数は6.65件でした。無店舗小売業は通販事業を主力とし、複数のネットショップ(楽天、Yahoo!ショッピング、Amazon、自社サイトなど)を設けていることが多い業種です。前回調査(2022年8月)で悪評・クレームが多かった企業は依然として悪評・クレームが多いといい、多数の企業がレピュテーションマネジメント(評判管理)に取り組んでいないことが予想される結果となりました。

 書き込まれた内容としては、2016件のクレームのうち「配送」「発送」を含むものが532件で、約4分の1のクレームが配送関連の不満であることが分かりました。特に今回の調査では、調査時期が下半期であり、クリスマスプレゼントやおせち料理など、配送日や梱包状態が重要視される品目が多かったため、「配送に関するクレームが多発したと考えられる」とのことです。

 2位は「その他の小売業」(同4.23件)です。ホビーやエンタメグッズ、スポーツ用品など趣味に関する品目を売買する企業に対して、在庫管理や検品の質の悪さを指摘するクレームが発生していたことに加え、1位の通販事業と同様に、クリスマスプレゼントのために買った品の状態が悪かったというクレームも頻出していたといいます。

 また、買取業務に関して「店員の態度が上から目線」「『ありがとうございます』も言わない」といった接客態度に対する口コミが発生しており、今後は「フリマアプリを使用する」といった顧客離れに発展していたといいます。来店客がネット上で悪評・クレームを書き込める現在、店舗を運営する企業にとっては、常に丁寧な接客を行うことが求められるようです。

 3位は「各種商品小売業」(同4.04件)。昨今はコロナ禍により、百貨店や総合スーパーでもネットを通じた非対面での購入が増えていますが、それらの使い勝手や欠品の多さに不満が発生していたようです。また、季節要因としては、百貨店で購入されるお中元や年末年始の贈答品に関して、クオリティーや発送連絡がないことを不安視する声が上がっていたといいます。

 一方、対面の接客に関しては、名指しでクレームが投稿されていることもあるといい、企業は来店客に対し常に丁寧な接客を行うことは当然ながら、一方で従業員のプライバシー保護の観点でもネット上の悪評・クレーム対策を講じる必要がありそうです。

 ランキングは以下、4位「宿泊業(同3.24件)」、5位「各種商品卸売業(同3.11件)」と続いており、同社は「小売事業、自粛の緩和の影響を受けた業種、美容関連の業種に悪評・クレームが多く発生している」とコメントを寄せています。

(オトナンサー編集部)

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