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可燃ごみ? 不燃ごみ? 寒い日に大活躍「カイロ」、どうやって捨てる? メーカーと自治体に聞く

使い捨てカイロは、どのように処分すればよいのでしょうか。メーカーと自治体に聞きました。

使い捨てカイロは可燃ごみ?不燃ごみ?
使い捨てカイロは可燃ごみ?不燃ごみ?

 まだまだ寒い日が続きますが、体や指先を温めるのに便利なのが「使い捨てカイロ」です。店頭では、衣服に貼るタイプやポケットに収納できるタイプなど、さまざまな製品が売られています。通勤時、通学時に使っている人も多いのではないでしょうか。ところで、使い終わったカイロを処分するときに可燃ごみとして捨ててよいのか、迷うことがあります。カイロは、どのように処分するのが適切なのでしょうか。メーカーの小林製薬(大阪市中央区)と自治体に聞きました。

自治体によって分別方法が異なる

 小林製薬の担当者によると、カイロは「鉄粉」「バーミキュライト(ヒル石)」「活性炭」「吸水性樹脂」「塩類」「水」などで作られています。

 同社にカイロの捨て方について聞いたところ、「カイロは、自治体によって分別方法が異なるため、詳しい廃棄方法は、お住まいの自治体に問い合わせてください。発火する温度には達しないので、温かい状態のまま捨てても問題ありません。発熱が終了した段階で自然と冷めます」ということです。

 自治体によって、分別方法が異なるのはなぜでしょうか。カイロを可燃ごみに指定している横浜市は、「カイロは、鉄粉や活性炭などさまざまな素材で作られており、金属ごみとして処理する場合、鉄粉とそれ以外の素材に選別するのが困難です。そこで、当市ではカイロを焼却した後、最終処分場に埋め立てています。この方法で処理しても特に支障はありません」と説明。

 同様に、千葉市も「カイロを可燃ごみに指定しています。基本的に焼却した後、処理しています」と回答しています。

 続いて、カイロを不燃ごみとして扱う神戸市に聞きました。同市の担当者は「カイロに使われる素材は、鉄粉が半分以上を占めているので、『燃えないごみ』(神戸市の名称)に指定しています。基本的には、破砕処理をして鉄を回収した後、残った部分を焼却処分しています」と説明してくれました。

 東京23区内では、多くの自治体がカイロを不燃ごみに指定しています。世田谷区は「カイロには鉄粉が含まれているので、不燃ごみとして処分するようお願いしています。可燃ごみの処理を行う清掃工場に金属類などの不燃物が持ち込まれた場合、処理に支障が出る場合もあります」と回答。

 カイロを含む不燃ごみは、どのように処分されるのでしょうか。23区内で収集されたごみの中間処理を担当する「東京二十三区清掃一部事務組合」(東京都千代田区)に聞いたところ、「不燃ごみは、『不燃ごみ処理センター』に搬入され、破砕処理されます。その後、磁選機(磁石で鉄とそれ以外の素材を選別する機械)などで、ごみに含まれる鉄やアルミニウムを取り除いてから、埋め立てています」と教えてくれました。

 捨て方は各自治体によって異なるため、皆さんも事前に調べてから捨てるようにしましょう。

(オトナンサー編集部)

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