2023年以降の業種別「倒産発生予測ランキング」発表 1位の業種「56社に1社」が倒産の可能性
2023年以降の「業種別倒産発生予測ランキング」が発表されました。「56社に1社が倒産の可能性あり」と予測された1位の業種とは……。
コロナ禍+原材料高騰で厳しい状況に
今回ランクインした10業種は、2021年12月1日から2022年11月30日に収集された1万767社・33万298件のネット情報などから、1年以内に倒産する危険性がある「要警戒企業」を分析・抽出し、予測されたものです。
調査結果によると、「倒産危険度の高い業種」の1位は「農業」。「56社に1社が倒産する危険性あり」とされました。以前より飼料穀物の海外依存度の高さや、過剰生産といった業界課題は問題視されてきましたが、今年は特にコロナ禍や円安による飼料や燃料費といった生産コストの増加により資金繰りが悪化し、倒産が発生したといいます。また、畜産農業の資金繰り悪化や家畜の伝染病に関する警戒情報が発生しており、農業全体の倒産危険度が高まっているということです。
2位は「電気業(63社に1社が倒産する危険性あり)」。2021年初頭から続く原油や液化天然ガスなどの燃料価格の高騰により、電力小売事業者の多くで電力の仕入価格が提供価格を上回る“逆ざや”が発生し、多数の事業者が事業停止に踏み切る結果に。2022年以降も市場価格の高騰は続いており、新規受付の停止や事業撤退、倒産などの警戒情報が継続して発生していることから、今後も電気業全体の倒産リスク増加が予測されています。
ランキングは以下、3位「業務用機械器具製造業(89社に1社、同)」、4位「職別工事業(設備工事業を除く。103社に1社、同)」、5位「洗濯・理容・美容・浴場業(106社に1社、同)」と続いており、同社は「コロナ禍による需要の落ち込みと原材料高騰のどちらの影響も受ける企業は、今後も厳しい状況が続くと考えられます」とコメントを寄せています。
(オトナンサー編集部)
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