猫好き必見!「ねこ検定」とは? なぜ始めた? 担当者に聞く
猫についてのさまざまな知識を「初級」「中級」「上級」の3レベルで問う「第6回ねこ検定」が2023年3月26日に全国5都市の会場とオンラインで行われます。
猫についてのさまざまな知識を「初級」「中級」「上級」の3レベルで問う「第6回ねこ検定」が来年2023年3月26日に全国5都市(札幌、東京、名古屋、大阪、福岡)の会場とオンラインで行われ、現在、受験の申し込みを受け付け中です。2017年に始め、これまでに延べ約1万7000人が受験したそうですが、どのような検定で、なぜ始めたのでしょうか。企画・運営を担う「日販セグモ」(東京都千代田区)の担当者に聞きました。
「猫の気持ち知りたい」きっかけに
Q.ねこ検定を始めた経緯を教えてください。
担当者「2016年当時、国内の飼育数について『今後、猫が犬の数を上回る見込み』というニュースが流れました。人のライフスタイルの変化を感じるとともに、実家で一緒に暮らしていた犬と猫のことを思い出しました。
犬は感情豊かに強過ぎる愛情をぶつけてくれてきていましたが、猫とは不思議な関係性でした。お互いの“言葉”の交換は、犬と比べて圧倒的に少ない。こちらがすり寄っていった時には怒られる。でもいつの間にか無表情でおなかや膝に乗っている。どこかでいつもつながっている感覚はあるものの、こちらの願望だったのかも、と少し不安になることもありました。
ということで、猫は、本当はどういう気持ちや感覚だったのか知りたい、ツボを知るべきだ。猫と暮らしている人もそうでない人も。そうすれば、猫と人がお互いにもっと気持ちよく過ごせる輪が広がるのではないか、という経緯で、猫知識の底上げをするため、専門家の皆さんとともに、2017年に『ねこ検定』をスタートしました」
Q.主催者の「ねこ検定実行委員会」とは。
担当者「企画・運営を担う日販セグモ、テキスト発刊や内容監修を行うライブ・パブリッシング(東京都新宿区)、猫本専門書店の神保町にゃんこ堂さん(東京都千代田区)で構成しています」
Q.初級、中級、上級、それぞれ4択問題が100問とのことですが、特徴とレベルを教えてください。
担当者「初級は、ピンク色の初級新版テキストから出題されるので、テキストを読み込めば合格できるレベルで、猫と暮らす上での基礎的な知識を有する猫のパートナーレベルです。現に多くの皆さんが真剣に勉強されて、累計でも8割以上が合格されています。猫の生態や気持ち、起源、人との暮らしの歴史、住環境、防災、小説や映画など文化面での猫の活躍についても出題範囲です。
中級は初級と同じジャンルに加えて、法律面やテキスト外からの時事問題があります。日頃から猫に関する社会情勢やニュースに耳を傾けつつ、猫と暮らす際に理解が必要な、基本的な法律知識も必要です。統計上の合格率は50%前後です。
上級は中級と同様、時事問題、中級より難しい法律問題も加わりますが、基礎的な医療面の問題が入ってくるのも特徴です。最難関なだけあって、合格率は約3割というレベルです。上級は猫に関するまさにオールジャンル、リアルタイムの知識が必要ですので、猫の知識を極めた人向けといってもよいと思います」
Q.初級、中級、上級それぞれ、どのくらいの勉強が必要なのでしょうか。
担当者「人によって時間は異なると思いますが、受験者さまに聞いた統計では、
・初級:おおむね2週間~1カ月
・中級:おおむねテキスト学習で1カ月~2カ月+SNSでの情報収集
・上級:日々、テキストを繰り返し学習が2カ月以上+SNSでの情報収集や猫に関するニュース確認が必要と思われます」
Q.6回目の今回から、スマホやタブレットでの受験が可能になったとのことですが、その狙いを教えてください。
担当者「受験者アンケートで、『開催会場が遠いため、受験料以外にも宿泊代や移動費がかかる』『自宅に愛猫を置いて、長時間家を離れなければならない』といった声が多かったこと、またコロナ禍もあり、密にならない状態での受験環境を整える必要があったことで、(前回検定の)第5回から、会場とPC受験の併用に踏み切りました。
会場受験の皆さんとの環境平準化のため、専用の不正防止システムを導入しています。その第5回開催時に、会場が近くにない皆さんから、『スマホやタブレットなら持っているけど、PCは持っていない』『家にはPCがあるけど、スマホと違って普段操作してないので、一発勝負の試験では怖い』というお問い合わせを多くいただきました。そこでシステム開発を新たに行い、スマホやタブレットでも不正を抑止できるシステムを追加開発し、第6回開催に間に合う形で導入しました」
Q.オンライン受験の場合、「愛猫の応援OK」とのことですが、カンニングにならないのでしょうか。
担当者「愛猫の応援はカンニングにはなりません。もちろん出題内容にも配慮していますが、試験中であっても猫の行動を制限するのもよろしくないという思いがあります。逆に、クリックされたりタップされたりの思わぬビハインドもあるかもしれません(笑)。それも含めて猫の応援可という認識です。受験者さまにお任せしています」
Q.合格は100問中70問以上が原則で、調整あり、でよいでしょうか。合格すると合格認定証がもらえるほかに何か特典はあるのでしょうか。
担当者「第6回はテキストが3年ぶりに改訂となり、大幅に変わりました。試験自体も準拠して変わりますので、過去実施回と比べて平均点が大きく落ちた場合にのみ、基準点調整の可能性があります。
物理的な特典は有料の合格認定カード(愛猫の写真やツーショットの写真が入れられる認定カード)の購入権利のみですが、何より過去受験者の約9割が『ねこ検定に触れる前と比べて、猫の気持ちや行動の意味が分かるようになり、生活が豊かになった』とお答えいただいていることが一番重要だと考えています」
Q.受験の呼び掛けをひとことお願いします。
担当者「この検定に向けて公式テキストを読み込んで学習すると、猫との生活に関するほぼすべてのことが分かります。検定試験本番自体は、そこを目指して学習していただく、ひとまずのゴールと捉えていただければと思います。
検定がいったん終わった後は、愛猫との距離感がぐっと縮まっていたり、表情や行動の一つ一つへの見方が変わっていたり、多くの変化があると思います。ぜひ、来年の3月に向けて、今からねこ学習を始めてみませんか。受験者さまからもよくお声がけいただきますが、日本一楽しく準備ができる検定であることだけは間違いないです」
「ねこ検定」の締め切りは2023年2月22日の「猫の日」です。受験料など詳細は「ねこ検定」の公式サイトで。
(オトナンサー編集部)
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