オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

  • HOME
  • エンタメ
  • 松坂桃李、30代は「扉の色を塗っていきたい」 映画「孤狼の血」では新米刑事に

松坂桃李、30代は「扉の色を塗っていきたい」 映画「孤狼の血」では新米刑事に

5月12日公開の映画「孤狼の血」に新米刑事役で出演する俳優の松坂桃李さんと白石和彌監督にインタビュー。松坂さんには、30代の方向性などを聞きました。

松坂桃李さん
松坂桃李さん

 映画「不能犯」「彼女がその名を知らない鳥たち」「娼年」など多数の映画に出演中の俳優・松坂桃李さんが、白石和彌監督の最新作「孤狼の血」(5月12日公開)に新米刑事役で出演します。同作は暴対法成立前の広島の架空都市・呉原を舞台に、ベテラン刑事・大上(役所広司さん)と新人刑事・日岡(松坂さん)が、金融会社社員失踪事件を調べるうちに暴力団同士の抗争に巻き込まれ……というバイオレンス映画です。

 オトナンサー編集部では、松坂さんと白石監督にインタビュー取材を実施。松坂さんに、日岡との共通点や現場のテンション、役選びで重視していること、30代の仕事の方向性などを聞きました。

物事に対してうそがなく、まっすぐ

Q.白石監督とは2回目ですが、今回の撮影はいかがでしたか。

松坂さん(以下敬称略)「だいぶ、おもちゃにされました。それがすごく心地良い感じで楽しめました。僕の中で良い思い出しかありません。撮影を朝までやっていても気になりませんでした」

白石監督(同)「最初は、外にギャラリーが300人くらい集まって出待ちしていたけど、朝とかまでかかると2人くらいになっていたよね。桃李君のファンだからハグしてあげればいいのに、と思って見ていました」

松坂「しませんよ(笑)でも呉の方たちは温かったです」

白石「『彼女がその名を知らない鳥たち』(以下『かの鳥』)をやった時から、一緒に勝負できる人なんだと気がついて、かの鳥は桃李君の一面しか写せなかったので、ようやくどっぷりできて、僕は桃李君の新たな魅力に気づきました」

Q.日岡と松坂さんが似ている部分、共通している部分はありますか。

白石「物事に対してうそがなく、まっすぐなところが、桃李君の作品や役に対するまっすぐな姿勢と同じだと思いました」

松坂「日岡とはそうですね。役所さんというかガミさん(大上)に向き合うところ、僕自身も監督がおっしゃったように、作品にまっすぐ向き合う感じでありたいなと思います。同じかどうかは自分では判断できませんが、日岡に共感できる部分です」

Q.テンションが上がったシーンはどこでしょうか。

白石「ファーストカットの役所さんのシーンで、支度が終わって役所さんと桃李君が出てきたところでこの作品の世界観ができ上がりました。それからはテンション上がりっ放しでした」

松坂「新しい作品が決まった時にテンションが上がりました。すごい座組でテンションが上がり、衣装合わせで、ああでもないこうでもないと言い合ってヒートアップしていき、クランクインが待ちきれなくなりました。最初の、牛乳をぶっかけるシーンとかもすごく楽しかったです。真珠を取り出すシーンも興味深かったけど、使えないだろうなと思っていたら使っていてびっくりでした」

Q.前半と後半の変わっていく感じはどう出されましたか。

白石「『仁義なき戦い』の世界観で書かれていて面白かったです。桃李君の役柄は今ではよくありますが、昔ではなかなかないような特殊なポジション。それが日岡の役の難しいところでした。桃李君にやってもらって感心したのは、後半の部分で日岡が気がついていくシーンは、真実を知っていく演じ方が正解だと思いました。それは試写を見てから初めて気が付きました。桃李君はそういうことが多く、撮影中は気がつかないんですが、編集中に気がつくことが多かったです」

松坂「僕も後半のいろいろな真実を知ってから、日岡も変わっていくのを徐々に見せていきたいと思いました。ちゃんと、いろいろなことを知っているという過程を貯めていきたいな、というのがありました。そうじゃないと、最後でいきなり変わっても『はあ?』と思われそうなので、自分の中で気をつけて演じました」

Q.役所さんはどんな方でしたか。

白石「こんな役所さんは見たことがなかったし、『渇き。』とはまたちょっと違います。桃李君にも共通していることを感じているのですが、抜き身な自分で演じていると言いますか。役者さんは、メイクをして衣装を着て、過程で役に入っていくのですが、そういう小細工をしないで、ちゃんと腰を据えてやろうとする感じがあります。桃李君も小細工をしないで勝負できる役者だと思っています」

松坂「役所さんは今回2回目の共演なのですが、前回は撮影期間中、誰とも話されませんでした。ピリッとした空気をまとっている感じだったのが、『孤狼の血』の現場ではテンションが全然違って、スタッフさんとも何の気なしに会話していました。温かい感じでコミュニケーションをしているところが、ガミさんとリンクするんです。

現場での愛され方を変えている感じがします。それが自分の中で『ああ、なるほど』という感じでつながりました。もしかしたら、全体図が最初から見えているのかなと感じました。将校の時は威厳があるというか。今回はこんなに仲良くしていいんですかと思いました」

1 2