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子どもの「2型糖尿病」が増加 家庭でやってはいけないNG習慣とは

肥満による子どもの糖尿病が増加していることをご存じですか。糖尿病の原因には、遺伝のほか、親の生活習慣が大きく関係することが明らかになっています。子どもを糖尿病にしないために取り組むべきこととは――。

子どもの2型糖尿病が増加している?
子どもの2型糖尿病が増加している?

 これまで中高年の生活習慣病というイメージが強かった「2型糖尿病」。ところが近年、肥満による子どもの2型糖尿病が増加しているといいます。新学期が始まったばかりのこの時期、家庭環境や生活習慣を見直してみましょう。糖尿病専門医の市原由美江さんに、子どもの糖尿病について聞きました。

食生活の欧米化や運動不足が影響

Q.はじめに、糖尿病とはどのような病気でしょうか。

市原さん「糖尿病とは、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が異常に高くなる病気です。血糖値が高いまま何年も経過すると、全身の血管が傷付き、三大合併症(糖尿病末梢神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症)をきたす恐れがあり、失明や腎不全による透析、足の切断のほか、脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな病気を引き起こす可能性があります」

Q.「1型」と「2型」の違いを教えてください。

市原さん「まず1型は、インスリンを分泌する細胞である膵β細胞が自己免疫反応によって破壊され、インスリンが分泌されなくなることで発症します。2型は、糖尿病になりやすい遺伝的体質を持った人に過食や肥満、運動不足、ストレスなどの環境因子が加わり、インスリンの効き目が弱くなったり、分泌が減ったりすることで発症します。糖尿病全体の約9割を2型が占めます」

Q.肥満による子どもの2型糖尿病が増加しているのは事実でしょうか。

市原さん「1型糖尿病の多くは小児・若年期に発症します。日本において、子どもに発症する糖尿病の95%以上が1型糖尿病であった時代があり、1型糖尿病は小児糖尿病と呼ばれていたこともあります。しかし、最近では子どもの2型糖尿病が増えており、小学生までは1型糖尿病の方が多いのですが、中学生になると2型糖尿病の方が多くなります。

1型糖尿病は発症の原因がいまだ解明されておらず、遺伝的要因とウイルス感染などの環境因子が合わさって発症すると考えられています。一方、2型糖尿病は、食べ過ぎや運動不足による肥満によってインスリン抵抗性が強くなる(インスリンの効き目が弱くなる)ことに加え、インスリンの分泌能力が弱い遺伝的体質も影響しています。成人の2型糖尿病は肥満でなくても発症しますが、子どもの2型糖尿病のほとんどは肥満であると言われています。食生活の欧米化や運動不足による影響です」

Q.子どもが糖尿病になりやすい家庭の特徴や習慣を具体的に教えてください。

市原さん「血のつながった家族(祖父母、両親、きょうだいなど)に2型糖尿病の人がいると、本人も2型糖尿病になりやすい遺伝的体質であることが多いです。さらに、家族の中に肥満者が多い場合、子どもも同じ食習慣になるため肥満になりやすく、2型糖尿病にかかりやすくなります。家族歴のある場合、子どもが肥満にならないような食生活や運動習慣を心掛けましょう」

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市原由美江(いちはら・ゆみえ)

医師(内科・糖尿病専門医)

横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック副院長。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医に。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のために患者会や企業での講演活動を行っている。また、医師と患者両方の立場から患者の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。糖尿病専門医として、患者としての経験から、ダイエットや食事療法、糖質管理などの食に関する知識が豊富。1児の母として子育てをしながら仕事や家事をパワフルにこなしている。オフィシャルブログ(https://ameblo.jp/yumie6822/)。

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