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小学生の通学かばん、ランドセルならぬ「ランリック」とは? メーカーに聞く

小学生の通学かばんというと、「ランドセル」を思い浮かべる人が多いと思いますが、一部地域ではリュックサックタイプのかばんなど、ランドセル以外のかばんが使われています。「ランリック」というかばんを製造しているメーカーに話を聞きました。

「ランリック」、左が特大サイズで、右が大型サイズ(「マルヤス」ホームページより)
「ランリック」、左が特大サイズで、右が大型サイズ(「マルヤス」ホームページより)

 9月になり、子どもたちの登校風景が戻ってきました。小学生の通学かばんというと、「ランドセル」を思い浮かべる人が多いと思いますが、実は通学かばんに関して国としての決まりはなく、一部地域ではリュックサックタイプのかばんなど、ランドセル以外のかばんが使われています。

 リュックサックタイプのかばんのメリットはどういう点にあるのでしょうか。京都府南部の小学校などで使われている通学かばん「ランリック」を製造している「マルヤス」(京都府向日市)広報担当の鈴木康弘さんに聞きました。

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Q.ランリックは、いつから販売しているのですか。

鈴木さん「今からおよそ50年前、1968年に誕生しました。当時のランドセルは今よりも重く高価で、保護者の負担も子どもたちの負担も重いものでした。そんな中、京都府長岡町(現・長岡京市)の長岡第三小学校の校長先生(当時)から、ランドセルに代わる通学かばんの製造を依頼されました」

Q.詳しく聞かせてください。

鈴木さん「高価なランドセルを買えない保護者が、豚革のランドセルを子どもに買い与えました。その子は喜んでいましたが、学校では『これはブタや、ブタ、ブタ』といじめられ、学校へ行くのが嫌になったというのです。校長からその話を聞いた私の祖父・鈴木正造が、安くて遠足にも使える、お金があまりかからないものを、とリュックタイプのかばんを作りました」

Q.商品名は「リュック」ではなく「リック」ですね。

鈴木さん「リュックサックのことを、祖父は『リックサック』と言っていて、『ランドセル』の『ラン』と合わせて商品名になりました。実際には『ランリュック』と呼んでいる人が多いようです」

Q.現在、どの程度の地域、学校で使用されていますか。

鈴木さん「約200校です。京都府の南部地域を中心に、滋賀県、大阪府、埼玉県、山口県、新潟県、福岡県などで使われています」

Q.価格はどのくらいですか。

鈴木さん「当社のオンラインショップで税込み1万1000円~2万1230円です。ランドセルは安いものでも3万5000円くらいですから、かなり安いと思います」

Q.ランドセルの重さは1.2キロが平均的なようですが、ランリックの重さを教えてください。

鈴木さん「重さは670グラムから970グラムです。材質はナイロンです。軽くて、耐久性がある素材を、と選びました」

Q.ランドセルは6年間使い続けられることがメリットと言われますが、ランリックは何年間くらいの使用を想定していますか。

鈴木さん「女の子は6年間大丈夫です。男の子は放り投げたり、蹴ったりする子もいるので、ちょっと厳しいところもありますが、多くの皆さんが6年間、使われます。ランドセルと遜色ないと思います」

Q.ランリックをランドセルと比べた場合のメリット、デメリットを教えてください。

鈴木さん「メリットは安さと軽さです。メインの商品は、黄色と黒という交通安全標識によく使われる色で、よく目立つのも特徴です。子どもたちの交通安全のことを考えた色です。

デメリットとしては、水に弱いことです。生地に撥水加工はしているのですが、大粒の雨には弱いので専用のカバーも売っています。また、革のランドセルに比べると見劣りする面はあり、ランドセルを使っている地域から引っ越してきた人は、最初は抵抗感があるようです」

Q.ランリックなどリュックタイプのかばんにもメリットがあるのに、日本全体としてはまだまだランドセルが主流なのはなぜでしょうか。

鈴木さん「昔から『小学生といえばランドセル』というイメージがあるからではないでしょうか。入学時、おじいちゃんやおばあちゃんが贈るものであり、贈るのであれば高級なものを、という慣習が続いているのかもしれません。

さらに、ランリックなどの代替品があることを知らない人も多いと思います。また、『ランドセルでないといけない』という固定観念もあると思います」

Q.昨秋から今春にかけて放送されたNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」に「ランリック」が登場したそうですが、反響はいかがでしたか。

鈴木さん「『テレビに映っていたね』と、年代を問わずたくさんの人たちにお声がけいただきました。『自分も使っていた』と昔を懐かしんで、自分の子ども用にとご購入いただいたり、自分用に購入されたりする人もいらっしゃいました」

(オトナンサー編集部)

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