「おたふくかぜ」大流行の兆し! 甘く見てはいけない合併症などのリスク
ワクチンは「任意」、それでも接種を
おたふくかぜは一度かかると免疫ができるため、再発することは基本的にないとされています。「VPD」(Vaccine Preventable Diseases:ワクチン接種によって防ぐことができる病気※)の1つでもあり、幼児期にワクチン接種をすることで予防できます。
それでも、ワクチン接種をしない人が少なからずいるのはなぜでしょうか。
友利さんによると、ワクチン接種には国の助成金によって無料で受けられる「定期接種」と、自己負担する「任意接種」の2種類があり、おたふくかぜのワクチン接種は後者だそう。そのため、どうしても優先度が下がりがちですが、「任意接種だからといって、決して必要ないものではありません」。
ワクチン接種は「1歳を過ぎたら1回目、3~5歳になったら2回目」を目安にスケジュールを立てるのがよいそうです。
一方で、友利さんは、英国の権威ある医学誌『The Lancet』が1998年、水銀ワクチンと自閉症の関係を指摘する論文を掲載したことで、ワクチンに対する恐怖心が一気に高まった事情を指摘します。その後、「明らかな因果関係は認められない」と撤回されたにもかかわらず、「ワクチンは怖いもの」という印象だけが独り歩きしたそうです。
友利さんは「ワクチンによる副作用はゼロではありませんが可能性は高くありません。接種せずに将来、発症するリスクを考えると、予防を優先するメリットの方が大きいのは明らかです」とした上で、こうアドバイスしています。
「小児期に受けるよう推奨されているワクチンは必ず受けさせる。そして、その記録をきちんと子どもに伝える。それが親の役目ではないでしょうか」
(オトナンサー編集部)
※風疹、麻疹(はしか)、水ぼうそう、日本脳炎、百日咳、破傷風、A/B型肝炎、ロタウイルス、ヒブ感染症、肺炎球菌感染症、ジフテリア、ポリオ、結核、インフルエンザ、ヒトパピローマウイルス感染症

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