斉藤暁「震災を扱った作品に関われてうれしい」 震災時、何もできず悔しい思いも
俳優の斉藤暁さんが声優で出演する、長編アニメ映画「とんがり頭のごん太ー2つの名前を生きた福島被災犬の物語ー」が6月3日に公開されます。ごん太と最初に暮らしている富田清を演じ、「震災を扱った作品に関わることができてうれしかった」と語る斉藤さんにインタビューをおこないました。
ドラマ「踊る大捜査線」の秋山春海副署長役でブレークした俳優の斉藤暁さんが、6月3日公開の長編アニメ映画「とんがり頭のごん太ー2つの名前を生きた福島被災犬の物語ー」に出演します。
同作は、小説家・仲本剛さんの小説「福島余命1ヶ月の被災犬とんがりあたまのごん太」が原案。福島県双葉郡浪江町の富田家で暮らす8歳の犬のごん太が、東日本大震災で家族と離れ離れとなり、ボランティア団体に保護される……というストーリーです。
福島県出身の斉藤さんは、最初にごん太と暮らしている富田清を演じています。今回は作品に関われた感想や役作りなどについて聞きました。
震災を扱った作品に関われてうれしい
Q.東日本大震災を描いた作品に関わられた感想をお願いします。
斉藤さん(以下敬称略)「震災を扱った作品に自分が関わることができて、うれしかったです。震災が起こったとき、自分は何もできず、悔しい思いをしました」
Q.福島県ご出身ということで演じやすかったですか。
斉藤「福島弁で演技ができましたし、普段の自分が出せるので、演じやすかったです」
Q.普段から福島弁は出ますか。
斉藤「出ますね。芝居をするときも福島弁が出ます。今もアクセントは、毎回直しながら芝居をしています。劇団「自由劇場」に入ったとき、訛りのせいで『福島に帰れ』と何度も言われました。このお話がきて、福島弁を使っていいんだと思いました。
忘れているものも多かったです。福島弁のつもりですが、福島の方が聞いたら違うと言われるかもしれません(笑)」
Q.完成した作品を見ていかがでしたか。
斉藤「いい作品でした。生きる勇気をもらえる作品だと思うので、たくさんの人に見てもらいたいです」
Q.役作りにしたことを教えてください。
斉藤「自分と似ているところを探して、役に近付いて作っていきました。震災のときに、何もできなかったという罪の意識を持っているところは似ています」
Q.役を演じる上で、大事にしたことはありますか。
斉藤「肩の力を抜いて演じることです」
Q.普段演じる際に意識していることはありますか。
斉藤「『主役がよく見えるように。そうするとあなたもよく見えるから』と「自由劇場」の俳優の吉田日出子さんに教え込まれました。僕はバイプレイヤーなので、主役をサポートすることを意識して芝居をしています」
主演を脇から支えるバイプレイヤーとして欠かせない存在の斉藤さん。さらなる活躍を楽しみにしています。
(オトナンサー編集部)
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