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電車で騒ぐ子どもの親に注意したら「邪魔しないで」と怒られた…保護者に求められるマナーは?

電車で帰宅中、つり革にぶら下がったり、土足で座席に上がったりしている子どもの親に注意したら「邪魔しないで」と“逆ギレ”された――。子ども連れで電車に乗る親が意識すべきマナーについて考えます。

電車で騒ぐ子どもを注意したら親に怒られ…

 SNS上で先日、電車内で子どもを遊ばせる親に関する投稿が話題となりました。電車で帰宅中だった投稿者は、車内でつり革や網棚にぶら下がったり、土足のまま座席で遊んだりしている子どもがいたため、保護者に「他の人が迷惑しているので子どもたちは大人しくして座るようにしてもらえませんか」と伝えたら「は?楽しそうにしているから邪魔しないでくんない?」と“逆ギレ”され、困惑したといいます。これに対し「信じられん」「電車内は遊ぶ場所ではない」など怒りの声が多数上がりました。

 親子で電車に乗る際、親が意識すべきマナーとはどのようなものでしょうか。徳島を拠点に企業や行政機関、学校でビジネスマナー研修やマナーコンサルティング、ドラマのマナー指導を行い、保育園でも子どもたちにマナーを伝えているキッズマナー講師・マナーコンサルタントの川道映里さんに聞きました。

「思いやりの心」育む経験を 

Q.親子で電車に乗った時に気を付けるべきマナーについて教えてください。

川道さん「まず、車内では大きな声で会話をしないように気を付けたいものです。ただ、小さな子どもに大声を出さないようにさせるのは難しい場合もあります。電車の中で静かに過ごせるように音の出ないおもちゃや絵本を持参し、車内で子どもに渡すとよいでしょう。特に電車が好きな子どもには路線図を見せて、今乗っている電車を図上で追いかけてあげるのも良い方法です。次に、電車内では子どもが走り回らないように目を配りましょう。人にぶつかったり、転んだりして大変危険です。また、座席に座る時は靴を脱がせておくと、座席のシートや隣の方の衣服などを汚す心配がなく安心です。その際も、座席の上に立つのは危ないので控えましょう。また、座席を利用する際の注意点として、電車に優先座席エリアがある理由や、どのような人が座る場所なのかを小さいうちから伝えておくことも大切です」

川道さん「さらに、電車の基本的なマナーである『降りる人が優先』もぜひ小さい頃から教えておきましょう。また、小学生が電車内で自分のかばんや水筒を振り回している光景をよく目にします。特に水筒やポーチなどを肩や首にさげている場合、水分をこぼしたり周囲の人にケガをさせたりしないように注意が必要です。電車内で立っている際は、荷物が邪魔にならないように持つこと、そして座っている際は一人でも多くの人が座れるように、荷物は自分の膝の上に乗せておきましょう。このように子どもに守ってほしいことを伝える時のポイントは2つあります。一つ目は、こうしたことを電車に乗る時の『お約束』として乗車前にあらかじめ話しておくことです。二つ目は、親御さんが日頃からお手本になることです。子どもはパパやママの言動をよく見て学んでいます。もしも、子どもが騒いでしまっても『あなたが騒いだら周りに怒られるんだから静かにしなさい』と、誰かに怒られるからではなく、電車の中で騒いだらダメな理由をしっかりと伝えることが大切です。『電車はみんなで使う共通の乗り物だから』というように、周囲の人と気持ち良く使うためのお約束であることを明確に伝えて、思いやりの心を育む経験をたくさんさせてください」

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川道映里(かわみち・えり)

マナーコンサルタント・マナー講師

一般社団法人マナー教育推進協会理事。ファストマナースクール西日本エリア長。銀行に就職後、結婚を機に退職。子育て中にマナーの大切さを知り、マナーコンサルタントの西出ひろ子に師事。企業や学校などで人財育成、マナー研修、マナーコンサルティングなどを行う。真心マナーを伝え、結果を出せるマナー講師の養成も行う。また日本最大級のカルチャーセンターでは、冠婚葬祭マナーやキッズマナーなどの日常生活のマナー講座も担当。食事をしながらテーブルマナーを習得する講座も人気。徳島を拠点に全国で活躍中。ファストマナースクール(http://www.fastmanner.com)、ウイズ株式会社(http://www.withltd.com)。

コメント

2件のコメント

  1. このような親たちには、「説得」「説明」は不可能でしょう。昨日も次のようなことがありました。地下鉄駅内の通路で、3~6歳くらいの子ども達3~4人が、他の通行人などは無視して、オッカケッコのようなことをしながら、戯れているのです。もちろん、その子ども達の親たち(母親2~3人・30代ぐらい)もそばを一緒に歩いているのですが、スマホかおしゃべりに夢中です。当然のことながら、他の通行人の迷惑になっており、通行人とぶつかりそうになるわけです。
    そこで母親の1人がひと言大声で「危ないから、気を付けなさい!」と子ども達に声をかけたのです。
    しかしながら、これは子ども達を叱る、あるいは子ども達の行動を抑制しよう、というようなものではありません。明らかに、周りの通行人は彼らにとっては邪魔な存在であり、その普通に行動している通行人が、”自由に楽しく行動している子ども達"の「行動を妨げたり」、「ぶつかったり」、「ころばされたり」することがないように、子ども達に「危険物が近づいていることに気をつけろ!」と注意を促していると同時に、一般の通行人に対しても「あんたたちは邪魔なんだからぶつかるなよ!(私たち母親は何もしないけれど)」というニュアンスは明らかでした。
    本来ならば(無意味な枕詞かもしれませんが)、自分たちの子供たちの行動を改善させるために、「叱る」なり、「しつけをする」なりの行動をした上で、迷惑をかけている周囲の人々に対して「ごめんなさい」とか「失礼しました」とか「これからはこんなことはさせないようにします」とかの謝罪のひと言があるのではないでしょうか?どうやら「自分の子どものこと」あるいは「自分のこと」しか見ていないし考えていないのです。
    このような場合には、「親の目の前で子供のお尻を2~3発叩くとか、駅の事務室か交番へ連れて行くとかしても文句を言えない」ぐらいが世の中のあたり前になっていった方がよいのではないでしょうか。そうでないと、かつての教育勅語のようなイカサマの道徳教育がはびこるだけで、現実の社会は悪くなる一方ではないかと危惧しています。以上

  2. 躾をされていない子供が親になるからさ。
    だから自分の子供の躾が出来ないんだよ。