口八丁な夫の「謝罪」に欺かれ離婚…39歳女性の“勘違い”に学ぶ「夫婦の謝罪力」の重要性
家庭の外に、自分の世界や楽しみを持つ夫でいいのか
ゲンナイ製薬(東京都中央区)が2018年11月、10~50代の既婚女性2172人と、既婚男性85人を対象に「夫婦げんかに関するアンケート」を行いました。これによると、けんかをして仲直りするときに「どちらから仲直りすることが多いか」という問いに対し、「自分」と答えたのは夫が43.5%、妻が16.5%という結果で、圧倒的に夫が先に仲直りを持ちだしていることが分かります。そして、その方法は「謝る」が60%と断トツだったのです。
私は、「妻が怒っていると面倒くさいから謝るんです。家事もしなくなるし。子どもにもこっちの悪口を言うし。上司やクライアントだと思えば慣れたもんです」といった趣旨の発言を夫の皆さんがするのを多く聞いています。そして、そういった夫たちは、家庭の外にしっかりと自分の世界、楽しみを持っているものです。
「うちの夫は甲斐性がないから」「うちの夫はモテないから」「うちの夫は真面目だから」。先述の沙織さんのように、そんなことを言っていた妻が夫に浮気をされ、途方に暮れている姿を何人見てきたことでしょう。「(夫が)謝ってくれるからいいや。私の勝ち」と軽く考えるのではなく、なぜ相手が謝る流れになったか、自分が謝ることは本当にないのかと一歩踏み込んでみてください。誠意が感じられない謝り方に気付いているのに、それを放置するのは、夫婦間のほころびの原因になります。
夫婦は、生活を共にする大切なパートナーです。日常を過ごす相手だからこそ、理解する努力をし続けなければならないと思います。けんかをしたとき、あなたが怒っているとき、パートナーはあなたの気持ちを理解した上で謝っていると思いますか。その場しのぎではないか、口先だけではないか、と観察してみてください。
もしも、その場しのぎの謝り方だとしたら――。決定的なすれ違いが起きる前に、仲直りの方法を生み出しておいてください。今のうちに早めの対処です。
(「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美)
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